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2017-10

御座峰(ござみね・1070m) - 2016.05.14 Sat

狙った花に辛うじて対面を果たす!
 7月12日、伊吹山の北尾根を国見峠から御座峰までを歩いた。
 この日は朝6時頃、自宅を出発する。
 登山口のある旧春日村(現岐阜県揖斐川町)までは何時ものように高速道路は使わずに一般道路を走った。すなわち、自宅のある名古屋から国道22号で一宮へ、ここか愛知および岐阜の県道を使ってで羽島、安八を通って大垣へ、ここから揖斐川に通じる国道417号で池田町経由して旧春日村へという道筋である。
 早い時間の出発が奏功したのか、大垣の市内に入ったのは7時頃、出発から1時間後という順調さであった。だが、ここからは道が混み始めて思うようには走れず、登山口の国見峠に着いたときは8時15分であった。
 ここへ車で、天気予報のとおり青空であったが、春日村に入って国見岳が見える辺りにきたときには、この辺りだけは白い雲が張り付いていた。『何れは撮れるだろう』との思いと、『こういう場合、山では1日中張り付くこともある』との思いが交錯して、複雑な思いに味わうことになった。
 最終の部落を通過すると、昨年までは峠までは道路が開通していなかったことを思い出し、今年もひょっとすると途中で停められるかもしれないという危惧が頭をかすめた。だが、水害に遭ってから既に3年は経過しているので大丈夫だろうと、これを振り払いながらハンドルを握っていた。
 昨年、一般車両が停められていた場所にやってきたが、バリケードは置いてはおらず、今年は通られることが分かってひと安心である。ちなみに、この復旧工事は、国の予算で賄われた関係上、これに合わせて何年もかけて行われたらしい。
 峠の駐車場に着いたときには、既に名古屋ナンバー2台、岐阜ナンバー2台の先客があった。この駐車場は滋賀県側に位置するが、この手前の岐阜県側の道路脇にも1台が停まっていたが、この花の時期にしては少ないように感じた。
 普段履きの靴から登山靴に履き替えると出発の準備は整うが、このとき、辺りはガスに包まれていて肌寒く、カッパを着ることも頭をかすめたが、歩き始めれば暑くなることは分かっているので、多少の寒さは辛抱することにする。
00 地形図御座峰z
 8時25分、歩き始める。
 ここから直ぐに尾根に取り付く。最初は土と気の根っこでできた階段状の所を登っていくのだが、ここは段差が大きくてなかなか骨が折れる。
 ここでこのコースを簡単に説明しておく。
 登山口である国見峠の標高は840mである。これに対して最終の御座峰のそれは1070mであり、単純標高差は僅か230mに過ぎない。この間の距離は3km余であり、これをダラダラと登っていくのであれば楽なものだが、この途中に主だった頂だけでも2つもあり、これを登ったり降りたりする累計標高差は往路が440m、復路が220mの計660mもある。これは伊吹山登山道と比較すれば、7合目までを往復したのに等しい。ちなみに、上野登山道の登山口三之宮神社の標高が415m、7合目のそれが1080mで、標高差は665mである。ここは緩急の差はあるが登り一辺倒であり、単純標高差も累積標高差も殆ど変わらない。
 まずは初めに950mの小ピークまでは一気に登り上がっていく。この間、樹林の中で日当たりは悪く昼間でも暗い。本日は濃くはないがガスが出ており、加えて右手の滋賀県側からの風もあるので肌寒い。普通なら汗が噴き出してもおかしくはないが、いっこうに暑くはならない。
 この区間にはチゴユリが咲くので、これを探しながら登っていく。所々で白い花を付けたものが見られるが、これらの花も私と同じように寒いのか、花びらをいっぱいに開いているものは見付からず、その何れもがしょんぼりとこうべを垂れているものばかりで、わざわざカメラを取り出して撮るような気も起こらないものばかりである。とはいうものの、これが今年の初見であれば違ったろうが、この花は先の城山(木曽福島)で十分に堪能しているということもあって、このようなぞんざいな扱いになってしまう。
 このピークを過ぎると、心もち降ることになるが感覚としては平坦な歩行となる。このような楽ができる所は長くは続かず、直ぐに登りになってしまう。その場所は、何とか上人が時の権力者から逃れて隠れ住んだとの言い伝えのある岩屋へ降る道と国見岳へ登る道との三叉路になっているところだ。ちなみに、昨年までの2、3年は、前述のように国見峠まで車を乗り入れることができなかったので、この岩屋経由で登っていたので、今よりきつい登りを強いられた。
 ここから暫くは傾斜もあまりきつくはなく、土の道で歩き易い道で、体力的にも精神的にも楽ができる。だが、植林地のためか、花はスミレとチゴユリがたまに顔をのぞかせるだけの寂しい道行きである。
 なお、ここの左手にはKDDIの職員通路の階段が設けられていて、これに沿うような登山道だったが、この会社が撤退したときこの階段を撤去した。以後、暫くはこの道も使うことができたが、今では草が生い茂り、階段道があったことすら窺い知ることはできなくなっている。
 標高1050mの辺りから勾配が急になってくる。すると登山道はトラバース気味に尾根芯から大きく外れて緩やかに登るように造られている。ただし、ここからは土の道から岩混じりの道に代わってくるので滑り易く登り辛くなってくる。特に最近、私は脚力が弱ってきているので、こういう道は踏ん張りが利かないのであまり好きではない。
 このトラバース道になってくると花が急に増えてくる。最も多く目に付くのはハタザオである。その他にヒトリシズカやハコベの類である。でも、これらは見慣れた花でもあり、わざわざ写すこともないのでそのまま歩き続ける。
 この辺りから天気が回復してくる。目の前の霧は薄れてはいるが、まだ完全に取り払われたわけではないが、上空には青空が多くを占め、太陽の光も直接当たるようになっていた。こうなると、何時もは何も感じない平凡な景色も、何だか神秘的なものに見えてきた。頭の片隅で、写真を撮ったら面白いものが得られるかもしれないとの思いもあったが、ザックの中からカメラを撮り出すのも面倒臭いので歩みを停めることはなかった。その後、天気は一時的に悪くなってから回復したが、写真を撮りたいと思った風景はこのときだけだった。こうなってみると、撮っておけばよかった思う反面、私は写真家には向かないことを悟ったものである。
 この嫌な岩道のトラバースを終えると、再び、歩き易い土の道に代わり、勾配もほとんどなくなり頂上の一角に立てたことを知る。
 この国見岳は2つの頂を持つ双耳峰である。手前の頂上が標高1120mで、以前、ここにKDDIの中継所のあった場所だ。地形図には、この南の頂上に1126mの標高点があることになっているが、これはプリントミスであることは等高線を数えても明らかである。
 この一角には、ルイヨウボタン、ニリンソウ、ラショウモンカズラなどなど、これまでに見られなかった花も顔を出すようになり、ここまでくると花の北尾根の面目躍如といったところだ。なお、この一角にヤマシャクヤクが咲いていたが、往路ではこれに気付かず通り過ぎていた。
 この北の頂上から200mくらいの所に国見岳がある。この国見岳の頂上の標高は1140m余であるが、先ほどの事情から1126mが国見岳の標高だと誤った定説が一般的に広まっている。
000 ラショウモンカズラ
 登山口から1時間弱、9時25分のほんの少し(1、2分)前、国見岳に到着する。この頂上には何度となくきているので何の感激もない。立ち止まることなく次へと進む。
 国見岳からいったんは110mくらいを降ることになる。というと、大変な大降りであるが、2段構えで緩やかに降るために、これだけ大降りしたとは思えない。
 この間、ヤマシャクヤクやヤマトグサが咲くので注意しながら前後左右に視線をやりながら歩いていくが、収穫物といえるものはイチリンソウくらいで、狙った花にはいっこうにお目にかかることはなく、半ば焦りというか、ヤケクソで歩かなくてはならなかった。
 また、本日では緩やかとはいえ、降りは初めてである。登りのときは気にはならなかったが、降りになると足元の地面が雨水を含んでぬかるんでいることが気になって仕方がない。何かの拍子で少し気を抜くとズルッと足を持っていかれるので気が抜けない。
 こうして苦労して降るが、格別、得るものは何もなく、何時の間にか鞍部に降り立っていた。目の前には登り斜面が控えているが、上のほうは雲で隠れておりどれくらい登るのか実感がわかない。でも、登るしかないとばかりに登り始めると、意外にもアッサリと大禿山(おおはげやま)に着いた。
 この山行記を書くにあたって調べてみると、鞍部の標高が1030mに対して頂上のそれが1080mで、標高差は僅か50mであった。弱った脚力とはいえ、この程度ならまだ問題なく登れることを喜んでいる。
 10時05分、着いた頂上はゴロゴロした岩の埋まった細長い所であった。
 ここは何の特徴もなく、登ったという感激の湧くような頂上でもないので、そのまま、ここは通過した。
 ここからは樹木のない裸の尾根を降り、同じような登りをこなすことになるが、登りも降りも似たようなものであった。あらためて地図で確認すると、90mを降って、80mを登り返すというものだった。降りの距離と登りの距離にほとんど差はなく、何れもそれほど苦労することはなかった。
 それより、この辺りから天気が良くなってきた。日差しで気が付き、上を仰ぎみると何時しか雲はなくなっており、真っ青な空が広がっていた。
 こうなると太陽の光をいっぱいに浴びたウマノアシガタがテカテカと光り輝いていた。
 ここを登っていて出会った夫婦から耳寄りな話がもたらされた。次の御座峰の頂上にヤマブキソウが咲いているというものだった。ヤマブキソウは、藤原岳でも御池岳でも見かけていたが、最近では鈴鹿で見かけることは稀有になっていたので、これは朗報であった。
 11時、御座峰に到着すると直ぐ、ザックを担いだままで教えてもらった場所に向かう。そこは、キジ場(小便所)だと思っていた所だが、それどころか大のほうまで足してあったのを知らずにザックを置いたのがウンのつき(運の尽き? ウンの付き?)で、大変なことになってしまった。
 ここを退散、もう少し先まで行ってみることにする。昨年、そこでヤマシャクヤクを見たので、『夢よ、もう1度』と思ってのことであった。
 だが、狙ったヤマシャクヤクは空振りに終わったが、代わりに何ヶ所にも咲くヤマブキソウに出合い、こんなことなら頂上を止めて、こちらへ先にくればよかったと後悔した。
 こうして写真の撮影をして頂上に戻る。
 ここで昼食を摂り、12時頃、ここを後にする。
 登りでは頂上に着くまで1枚も取らなかったので、帰り道では目に付く花を写しながらユックリと戻ることにする。
 そして、御座峰と大禿山の鞍部に差し掛かったとき、これからの登りに備えてカメラをザックに仕舞うことにする。
 ザックを開けて、最初にカメラを出した場所にカメラを収納するバッグを忘れてきたことに気が付く。
 ここからそれを取りに戻るのも大変である。できれば行きたくない。そこで、このバッグの中に何が入っていたかを思い出そうとする。新品のSDカードが入っていることは分かっていた。バッグ自体はそれほど高価なものではなく、SDカードが入っていなければ諦めるつもりであった。その他に入っているものはなかったかと考えたら、ファインダーの倍率を上げるレンズのホルダーが付いていたことを思い出す。
 結局、取りに戻ることにして、重い足を引きずりながら御座峰へ引き返し、2度と足を踏み入れたくない頂上のキジ場へ行ってみると、木の枝の上に見覚えのあるバッグが乗っていた。
 帰り道では一層の注意を払いながら歩いたところ、ヤマシャクヤクが1輪だけ見付けたほか、先ほどの夫婦に教えてもらったKDDIの跡地のものも見付かった。だが、この夫婦のように10もの花は見付からず、姫君のいないハンディを改めて気付かされた。
 以後、フデリンドウが見付かったことくらいが新しい発見で、その他は何も変わることなく14時50分に国見峠の駐車場に帰り着いた。ザックを開けて気が付く。
000 ヤマシャクヤク

● COMMENT ●

昨年の5月下旬にこのコースを歩きました。
ちょっと時期が遅かったようで花が少なかったと記憶しています。
花の時期は見極めが難しいですね。

 モタさん、おはようございます。
 モタさんの健脚では、このコースでは物足らないのではと拝察します。ひるがえって私はというと、帰りには膝に力が入らず、国見岳からの降りのトラバース道では危ない場面もありました。
 なお、モタさんのような技術者要素を持ち合わせていない私は、GPSを使いこなせる自信がなく、これは所持しておりません。したがって、地図の軌跡は、電子地図(地形図)の作図機能を使って手書きしております。ちなみに、距離も同計測機能を使い、高度は等高線を数えて算出しております。


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