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2017-10

御池岳(おいけたけ・1247m) - 2015.06.01 Mon

体力の衰えを痛感させられる!
 このところ、何かと多忙であったのが、少し手が空いた。というより、5月21日は天気が良いという天気予報だったので、無理をして暇を作ったというのが正しい表現といえるが……。
0 御池岳地図
 5月21日の6時頃、自宅を出発。
 目指すは鈴鹿の鞍掛峠、正確には手前のコグルミ谷登山口。本日の目的の山は御池岳である。この山には御無沙汰気味ではあるが、それでも年に1回はこの時期に登っている。したがって、1年ぶりの御池岳ということになる。とはいえ、実は、4月16日にコグルミ谷を少し歩いている。だが、タテ谷出合先、長命水手前で谷の左岸が崩落していた。ここは通って通れないことはないことはなさそうであったが、谷底までの距離があるので万ヶ一にでも足を踏み外すことでもあれば死なないまでも怪我をする可能性は高い。最近は単独行動であるため、こういう場面では慎重に対処せざるを得ず、この日はここで前進を諦めて引き返している。このような経緯があるので、1年ぶりというのは少し大袈裟だが……。
 コグルミ谷登山口にやってきた。ここには車1台が停められるスペースがあり、前回はここに駐車した。しかし、本日は既に先客があった。よって、停めることはかなわず、不本意ではあるがこの先の鞍掛トンネル東口手前の駐車場に向かうことになる。何故、不本意かというと、前回のように途中で敗退となると、戻るのはコグルミ谷登山口へとなるので、ここに車がないと、この先の駐車場まで1km余をダラダラと登っていかなければならないという私にとっては最も嫌なパターンになるからだ。
 駐車場に着いてみると、ここには2台が停まっているだけで、私が3台目であった。このとき、手元の時計は8時前を示していた。これが休日とか、祭日であれば様子は違っていただろうが、この時期の平日は駐車場の確保はそれほど心配しなくてもよさそうなことが分かった。
 7時55分、支度を整えて駐車場を後にする。
 先ずは、コグルミ谷登山口まで行かなければならない。道は、今、登ってきた国道306号をそのまま戻ることになる。国道歩きとはいっても、標高610mの駐車場から同530mの登山口までを降るだけであるので、それほど嫌という訳ではない。それでも、この間の距離は1340mもあるので、最後には『まだか、まだか』と思うようになる。
 8時11分、コグルミ谷登山口にやってきた。ここには、『コグルミ谷登山道は通行禁止』という看板が出ている。でも前回の偵察の結果、タテ谷出合までは崩落した場所も丸太などで補修が完了しており、従前と何ら変わることはないことが分かっているので、何も躊躇うことなくコグルミ谷へ足を踏み入れる。
 先ずは右岸側から入っていくが、直ぐに涸れた谷を横切って左岸側へと移る。ここには、かなり急勾配ではあるが、シッカリとした道が付いている。1度、切り返して登っていくと、間もなく谷を横切り杉の植林の中へ入る。ここから1つの尾根が始まっているが、これは急な上にも急であるので今の私には登れそうもない。そのため、横目に見ただけで登山道をそのまま歩いていく。この植林は一瞬のうちに通過して、再度、左岸に渡り、タテ谷出合まではずっと左岸を歩くことになる。ここまでくると勾配は緩やかに変わってくるので、『ヤレ、ヤレ』とひと息つくことができるが、その代わりに道が土の道から岩混じりの道に変わってくるので気を抜くことができない。ただし、気の抜けないと思うのは私だけかもしれない。何故かというと、最近、バランス感覚が悪くなっていることを自覚している私は段差のある道は要注意になっているという事情からだ。
 ここから神経を使うことになるが、その分、ここに咲く色いろな花が癒してくれるのかこれまでのパターンであった。だが、今は端境期とでもいうのか、クルマムグラなど小さくて目立たない花が見られる程度で、目を惹きつけるものはないので、疲れるだけの道であった。
 コグルミ谷登山口から30分くらいでタテ谷出合にやってきた。
 ここから少し先に、前回、急斜面のトラバースを諦めて引き返すことになった難所が待ち構えている。これを強行突破するには危険が大きすぎるので、これを回避して、暫くは登山道から外れて歩くことにすることは最初から決めてあった。
 したがって、ここからコグルミ谷の中に入り、谷の中を遡行することにする。でも、谷の中にいるのはそんなに長い時間ではなく、右岸側から比較的大きな谷が流れ込んでいる先で右岸に上がり、ここから尾根に取り付く。
 この尾根は、長命水(このルート上での唯一の水場)までコグルミ谷に沿うように形作っている。したがって、この尾根で長命水まで行き、それからは正規の登山道で行くか、もしくはここから別の尾根に乗り移ってカタクリ峠へ至るというルートを採ることを考えていた。
 尾根への取り付きは小さな岩をよじ登るようにしていると、何時の間にか尾根の上に乗っていた。この尾根は比較的に緩やかで、楽に登れた記憶が残っているので、内心、『よし、やった』と喜んでいた。でも、現実は、この記憶とは異なり、急登が待ち受けていた。急登といっても登れないほどの急勾配ではないが、真っ直ぐに登っていくには骨が折れ過ぎる。ジグザグに登ろうとしても足元がシッカリしていないので大変だった。このため、木の枝にしては太い、木の幹にしては細い折れ端を拾って、これを川を行き来する舟を漕ぐ竿のように使って身体を持ち上げることにした。これまで何度もこの尾根を登っているが、こんなことはなかったので、これは脚力の衰えがこうさせるのか、それとも他に原因があるのかなどと考えながら上へ上へと進んでいた。
 時間は経過、何気なく見えた右手の景色に驚いた。右手にはコグルミ谷がなければならないのが、これがない。見えるものはコグルミ谷とは似ても似つかぬ小さな谷であった。この谷には水はない。しかもコグルミ谷のような岩がゴツゴツした谷ではなく、土を堀割ったような谷だった。これで登る尾根を間違えたことを悟った。
 もう少しコグルミ谷を遡って、次の尾根に取り着けばよかったが、少し早かったようだ。この尾根歩きは久しぶりのことでもあり、記憶を頼りに登ったが、これが頼りなかったわけだ。
 結果、この間違いで長命水には立ち寄ることはできなくなったが、この尾根はカタクリ峠あるいは県境尾根上にある冷川岳へ通じていることは確かなことなので動じることはなく、そのまま進むことに専念する。
 問題はカタクリ峠への降り口を見落すか否かである。カタクリ峠でも冷川岳でも別に構わないのだが、前者であれば登りが少ないので身体に優しく、私にとっては好ましいのだ。
0 御池岳フタリシズカ
 間もなく、尾根の上に明らかに人の踏み跡が見られるようになった。この尾根よりは人が歩くことの多い尾根に合流したことが分かった。ということは、この先は私も歩いたことがあるはずだが、そこに際だった特徴があるわけではなく、具体的に歩いたという記憶、目印のようなものはない。ただ、歩いているはずだという理屈でのことだ。
 この辺りの勾配は、従前に比べるとだいぶ緩やかになっている。それを表すものとして、先ほどまで手にしていた丸太の竿代わりは既に持ってはいなかった。先ほど、お茶を飲んだ際に手放し、そのままそこに忘れてきてしまったのだ。でも、緩やかとはいえ、やはり足を踏ん張って登っていることには変わりはなかったが……。
 こうして歩いていると、木に幹に荷造り用のビニールテープが巻かれているのが目に付いた。これを見てカタクリ峠に近いことを直感し、右手に注意を払いながら歩いていく。テープの場所からいくらも歩かないうちに、右手にカタクリ峠らしき場所が見えてきた。『余分な労力を使わずに済み、助かった』と、喜び勇んで駈け降りた。
 9時51分、カタクリ峠に到着した。タテ谷出合から1時間10分を費やしている。この間の距離は770m、標高差は320m。ということは41.5%の勾配ということになり、この斜度に加えて道がないのでは苦戦したのも当然だといえば当然だと後になって数字が分かって納得した。
 カタクリ峠は、三重県と滋賀県を分ける県境尾根上の幾分平らな場所で、昔というか、正式名称は天ヶ平である。この辺り一帯にはカタクリが多く咲くことから、絵地図の名人・奥村光信さんがカタクリ峠と命名して氏の地図に書き込んだのが、このように呼ばれる嚆矢となった。私が初めてここを訪れたときには、この辺り一帯、笹 に覆われていて、その笹の間から至る所にカタクリが顔を覗かせていたのを今でもハッキリと覚えている。
 『休んだら……』と悪魔の囁きが聞こえてきたが、ここからは真ノ谷へ降りるので、この必要はないとこれを振り切って写真を撮っただけで谷へ向かって歩き始める。
 なだらかに降りきった所が真ノ谷だ。ここから真ノ谷に沿って降っていく。真ノ谷は御池岳の東斜面の水を源にし、下は東近江市の茶屋川へ通じている。源流は上気地図の『縦走路交差点』の辺りだといえる。
 ここには登山道というものはないが、多くの人が歩くので辿っていけるほどの踏み跡は残っている。この谷を1kmくらい降ってから右岸をそのままに登り上っていくと御池岳のテーブルランドの一角に到達する。
 このルートは、これまでに何回となく登り降りしているので、本日もこれを歩くことにする。ちなみに、この真ノ谷も花に恵まれている場所であるが、コグルミ谷同様、現在は春と夏の花の中間期に当たるようで、目ぼしい花に出合うことはなく、ただ歩くだけという無味乾燥なものに終わった。
 10時20分、真ノ谷から上がり、御池岳へ向かって御池岳東斜面を登り始めた。改めて電子地図から歩いた軌跡を計測すると、標高840mの真ノ谷から同1170mのテーブルランド南端(仮称)までの標高差は330m。また、この間の距離は660mである。ということは、この間の平均斜度は50%ということになり、先ほどのカタクリ峠までの尾根の登りを彷彿させるものだ。
 ここと前の尾根との違いは、足元にある。ここは土であって柔らかい。また先ほどの尾根は土と石がミックスしていて非常に硬い。私としては、ここのほうが登り易いがそれでも足へのダメージは酷く、やっとの思いで前へ前へと足を出しているという状態であった。この途中で探し物もあったが、もはや探すという余力は残っておらず、とにかくテーブルランドに着かなくては必至で、探し物など何時しか頭からは離れていた。
 柔らかな土は力を入れると滑り易い。だんだんと足に力が入らなくなり、打開策として考えたことは谷に入るということだ。近くにあった谷は雪解けからだいぶ経った今では水は流れていないので、谷に入っても些かも困ることはない。谷の中では岩の頭を階段の踏み板代わりに使えばよいので足を滑らせながら土の上を歩くより、よほど楽である。しかし、これまでこんなことはなかったことから、これは昨年に比べても脚力の衰えた証左ともいえ、少し寂しい感が禁じ得ない。
 この斜面にはバイケイソウの葉っぱが繁茂するだけで、花らしい花は見かけなかった。それでもゼロという訳ではなく、下のほうにはフタリシズカ、上のほうではニリンソウがポツポツと顔を出すようになる。前者は今年の初物だっただけにカメラを出すが、後者は今年になって既にカメラに収めているので、それほど食指は動かなかった。でも、この花の近くでサワギキョウを見付けた。サワギキョウはコグルミ谷から尾根に乗ったばかりの所に固まって咲いていたが、時間が早かったせいかもしれないが花を開いていなかった。このとき、惜しいことをしたとの思いがあったので、1輪だけではあったが、大事に撮影することにした。それにしても、先ほどの大きな株を逃したのは返す返す残念なことをしたと、この花よりもその方が気がかりであった。
 こんな収穫もあったが、苦労に苦労を重ねた末、12時05分にテーブルランドに登り上がった。
 ここまで来れば本日の山行きは終わったも同然だ。
 この後、奥ノ平を経由して御池岳の主峰である丸山に12時34分に到着、ここで簡単な昼食を済ませる。
 12時56分に丸山を後にし、13時26分に鈴北岳、14時06分に鞍掛峠を各経由して14時26分に鞍掛トンネル東口駐車場に帰り着き、歩行距離9km、歩行時間8時間(休憩を省く)におよぶ本日の山行きは無事に終わった。それにしても大いに疲れ、体力の衰えをまざまざと知らされた山行きでもあった。
0 御池岳頂上

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