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2017-05

オオキンケイギク - 2014.06.10 Tue

オオキンケイギクとユダヤ人
投稿文
 5月27日、この日は甲信の旅に出発した朝である。
 朝食の前に何時ものように新聞を読んでいると、12面(声欄)の『オオキンケイギクの駆除必要』という見出しが目に付いた。
 オオキンケイギクという名前は初めて聞く名前である。興味を持って投稿文を読んでみると、130年くらい前に海外から鑑賞用として持ち込まれたものが、野生化して全国的に広がりを見せているとの由。それなら私も目にしているかもしれない、どんなキクだろうと想像しながら読み進んだ。この花の何処に問題があるかはハッキリと指摘されていないので真意は分からないが、私たちが家庭で栽培したり、野外に植えたりすることが法律によって禁止される特定外来生物に指定されているとのことだ。観賞用として輸入された花なら、見た目は綺麗なはずであろう。それを130年も経ってから自宅に植えてはならぬとはどんなわけだろうと不思議でしかたがなかった。
 こうなると、悪いと烙印を押された花の行き着く運命は当然のことのように強制的に駆除。この投稿者を含めた市民有志によって名古屋市内最大河川である庄内川の河川敷でバッコン(抜根)、バッコンと根からゴッソリと引き抜かれたそうだ。
 読み終って再び考えた。この花の何処が悪いのだろうと……。
 文中から読み取れる唯一の原因は、この花が大きな群落を形成して、在来種の生育を脅かしているということだ。しかし、この程度のことが、根こそぎ抜き取って全滅を計らなくてはならないことだろうか。不思議でならない。
 ケシのように麻薬の原料になるというのなら、例え鑑賞用の生育をも禁じたとしても、これは止む得ないことだと理解できる。また、その植物が人間に害を及ぼす病原菌を宿しているものは例え美しい花を咲かすとしても駆除されても、これまた、いたしかたないことだと考える。しかし、この花、オオキンケイギクには外来種というだけで、その他に別段の瑕疵(かし)はない。それにも拘わらず、この花を目の敵として撲滅を計らんとするのは何故であろう。私には理解に苦しむ、いや理解できぬことだ。
 そもそも、在来種、外来種を何処で線引きするのだろうか。現在、私たちが在来種だと思っている植物の中にも、大昔に外国から渡ってきたというものは多くあることは周知の事実である。1000年前に渡来して定着した植物は在来種であるか、外来種というのか。どの時点をもって基準にするのか、このように1000年だろうか、いや500年だろうか、はたまた3000年だろうか、疑問は尽きない。
 わが国は島国ではあるが、ユーラシア大陸とは近いということもあって人の往来は昔から可能である。また、鳥、昆虫なども島伝いに行き来していることを考えると、わが国をガラパゴス諸島のように進化の外に置くのは困難なことは浅学の私にも容易に理解できる。
 したがって、動物も植物も外来種と混じり合うことは避けて通れない宿命のようなものだ。専門家の間では、自分の学問を進めるうえで、混じり合う前の純粋なものが存在するほうが、都合がよいのかもしれない。でも、私たちのような一般の者にとっては、学者の都合を忖度(そんたく)して美しい花の撲滅に手を貸すことは愚かしいことだ。
 1960年から70年代にかけて、セイタカアワダチソウ騒動があったことを覚えている人もいるだろう。
 セイタカアワダチソウは、オオキンケイギクと同じキク科の植物で、花はオオキンケイギクのような花びらではなく、細かな花が穂状に付ける。
 当時、この花がものすごい勢いで、道端とか河原を席巻していった。これを見た学者は、わが国の在来種は全滅して、セイタカアワダチソウに取って代わられると警鐘を乱打した。そして焼き払ったり、今回のオオキンケイギクと同じように抜き取られたりと大々的に撲滅が図られた。その後、10年が経ち、20年が過ぎると、あれだけ猛烈な勢いで繁殖していった花も勢いは衰えて、現在では河原などで他の植物と共生している。このとき、ヒステリックに「絶滅しなくては大変だ」叫んだ学者先生は何事もなかったように頬被るりを決め込んでいる。頬被るりを決め込むだけなら、まだしも、今度はターゲットをオオキンケイギクに定め直して、セイタカアワダチソウのときと同じように「大変だ。全滅する」と声高に叫んでいる。性質(たち)が悪いのは、役人を丸め込んで特定外来生物に指定させたことだ。セイタカアワダチソウのときもこれに指定して駆除することを合法化したか否かは不詳だが、植物たちにとっては迷惑、この上ないことであろう。
 このように考えてくると、ある忌まわしい過去の出来事が思い出されてくる。
 1930年から40年代にかけてナチス・ドイツの行ったユダヤ人迫害の事件である。これは説明するまでもないくらい有名な出来事であり、詳細を語ることは割愛するが、オオキンケイギクをユダヤ人に置き換えてみると、この行為が蛮行以外何物でもない、いや神に許されない愚かしい行為であることが分かると思う。

オキナグサ

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