topimage

2017-08

スポンサーサイト - --.--.-- --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

御在所岳①(ございしょたけ・1000mまで) - 2014.04.24 Thu

バイカオウレンとの出合いがかなう
 4月23日、朝起きると前日とはうって変わり、カーテン越しの太陽の光が眩しく輝いていた。これを見て咄嗟に山へ行くことを思い付く。
 このことを姫君に告げると、「なぜ、昨夜のうちに言ってくれないの?」と、少し機嫌が悪かった。それでも彼女も行きたかったのだろう。いそいそと支度に取り掛かる。
 こんな具合で何時もよりは遅かったが、9時頃には自宅を出発でき、何時もの道で鈴鹿に向かい車を走らせた。
 この日の目的は、前回、馬ノ背尾根で出合いがかなわなかったバイカオウレンとの対面である。
 この花に初めてお目にかかったのは御在所岳の一ノ谷新道で、その後も何度かここで見かけている。このため、本日もこのルートで登って探す腹積もりだった。
 平日ということに加えて時間も遅かったこともあって車の数は多かったが、渋滞は国道258号(大桑線)の1、2kmだけだったので、何時もより心もち遅いという程度で走ることができた。
 11時頃、鈴鹿スカイラインに新しく建設された駐車場に到着する。この付近の道路脇には駐車場に溢れた車が停まっているにはいたが、この前の土曜日に比べると格段に少ない。新駐車場に入っていくと、下山してきた人が「今、ここが空くから……」と親切に教えてくれて、苦労することなく新しい駐車場に初めて停めることができた。この駐車場は50台内外を収容できる規模であり、すぐ隣にこれとは別に20台くらいは停められそうな駐車場もある。後者は半分くらいが埋まっているだけだったが、この駐車場へは温泉街の中を通ってきた車しか入られず、鈴鹿スカイラインからは入ることができない仕組みになっていた。
 11時10分、駐車場を後にして『御在所山の家』の方へ向かって歩き始める。一ノ谷新道登山口がこの山小屋の西の端にあるからだ。
 この『御在所山の家』を中心に3つの御在所岳への登山口がある。東にあるのが人気コースの中道登山口。小屋の裏手にあるのが玄人好みの本谷登山口、そして西側に今回私たちが登る一ノ谷新道登山口である。
 この3つの登山道の中にあって一ノ谷新道は最も新しい。この登山道は、1969年に鈴鹿スカイラインの工事が着工されると、それまでの主要登山道の1つである表道登山道が通行できなくなった。これを代替する形で造られた登山道が一ノ谷新道だと絵地図の名人・奥村光信翁から聞いたことがある。なお、この頃、私は生まれてはいたが、山には無縁の生活を送っていたので、鈴鹿スカイラインの名前すら知らなかったし、ましてや、登山道の由来など知る由もなかった。
本日の軌跡
 一ノ谷新道は、名前に谷が入っていて恰(あたか)も谷道のようであるが、最初から最後まで谷には無縁の尾根道である。
 この尾根は見た目にはそれほどではないが、登ってみるとなかなかの急勾配である。また、このルートの大半は樹林の中で、足元は木の根っこ、それも土が流れて浮き上がったものが多く、見た目は厳しい道に見える。現実に登っていくと、この浮き出た根っこを手で持って杖の代わりとしている場合が多い。この根っこは、私たちのように脚力の衰えた者にとっては『救いの神』のような存在だといえる。手の力を使って身体を引き上げると、その分、足へかかる負担が減少するからだ。
 それでも歩みを進めるにつれて、「そろそろ、休め、休め」と耳元で悪魔のささやきが聞こえてくる。歩き始めは身体が慣れず、えてしてこんなことを考えるのだが、これを乗り切れば身体も慣れてきて楽になることは経験上、分かっているので聞こえないふりをして歩き続ける。
 高度を上げると、東側の見通しが良くなり、ロープウェイの東洋一だという白色に塗られた大鉄塔が見えてくる。これが見えてくると、バイカオウレンの咲く場所も近い。だが大鉄塔の土台はまだ1時の方向に見えている。これが2時くらいの方向に見えた辺りだったからもう少しだと思うが、近くなったと分かると足に鞭が入るのだろう。自然に足も速くなるから、私の足は勝手なものだ。
 見覚えのある場所にやってきた。見えている鉄塔の位置も記憶のとおりだ。喜んで辺りを舐めるように見て歩くが、白い花など何もない。よくよく探すが、光沢のある独特の形をした葉っぱすらも見当たらない。『もう少し先にも咲いていた場所があった』と記憶を辿り、萎えそうになる気持ちを紛らわせようとする。
 さらに前進すると、姫君が登山道脇にヒッソリと1輪だけ咲くバイカオウレンを見付ける。このとき、私は姫君より先を歩いており、呼び戻された。ということは、私は見落したわけだ。
 『誰が見付けてもよい。1輪だけでも見付かればよい。これで来ただけのことはあった』と、大喜びするとともに姫君の存在の大きさを素直に認め、感謝することしきりであった。
 早速、ザックからカメラを取り出して撮影会の開催だ。
 この花を『ああでもない。こうでもない』と撮影に没頭すること何分くらいだっただろう。時計を見たわけではないので正確ななことは分からないが、この1輪に10分はかけたと思われる。それだけ、この1輪が大事だったということだ。
 これだけで目的は達成したので帰ってもよかったが、『もう少し、進んでみよう』と慾が出てきた。これは直ぐに報われた。今度は1輪だけではない。10数輪がある区画にまとまって咲いていた。『何だ、こんなに咲いているのなら、先ほど、あれだけ熱心に撮らなくてもよかった』と思い、ここでも撮影会のやり直しとなった。
 こうして完全に目的は達成した。私は慾深い人間だとは自分では思っていなかったが、そうでもなかったようで、次の目標を思い付いた。
 その目標は、ハルリンドウだ。御在所岳では、どういうわけだかタテヤマリンドウと呼びならわされている。でも、高山植物のタテヤマリンドウが低山の御在所岳で咲くとは考えられず、私はハルリンドウだと思っている。
 閑話休題。この花は頂上部分に咲くが、鷹見岩の辺りの日当たりのよい場所にも咲くことを知っているので、そこまで足を伸ばしてみることにした。
 こうして次なる目標に向かって歩いていると、所々でバイカオウレンの小さな群落に出合った。最初、あれだけありがたがったこの花も見慣れてくると、『あぁ、咲いているな』と横目で眺めるだけで素通りしていく自分に気付いて苦笑していた。
 鷹見岩に近付き、『駄目だったか』と思い始めたとき、目の前に青と白のツートーンカラーの小さな花を見付けた。思わず、「あった!」と大きな声で叫んでいた。
 もちろん、撮影会が開かれたことは言うまでもない。だが、この花の咲いている場所があまりよくはなかった。第一、三脚が立て難い場所であった。三脚の立て易い場所では花の形が悪くなるので、いろいろと試しながらの撮影なので時間ばかりがかかる。それでも3方向からの撮影を終える。
 この間、姫君は先へ進んで、ハルリンドウを探していたが、結局、「無かった」と言いながら戻ってきた。そして、カメラの前のハルリンドウを見て、「さっきより、小さくなったわね」という。これをずっと見ていた私には分からない変化だった。この姫君の言葉を契機に、見る見るうちに花びらを閉じて捻じれた棒のような形になってしまった。太陽の光に敏感に反応する花があることは知っているが、この花がこんなに敏感に反応するとは思ってもいなかったので新しい発見であった。ちなみに、このときの時刻は14時頃。正確には13時58分で、夕刻というような時間ではない。
 さて、これからどうするかの相談が始まる。
① このまま来た道を引き返す。
② ここから御在所岳まで30分くらいなので、頂上を踏んでから中道で帰る。
 考えられるのは、この2つである。
 協議の結果、第1案で帰ることになる。
 決まれば、あとは降りるだけ。だが、勾配は急、木の根っこがはびこる悪路だけに、急ぐといっても若い人のように飛び降りるというような芸当はできず、木の枝、根っこなど、手にするものは何でも支えとして降りざるを得ず、スピードはまるで出ない。
 それでも登るときよりは早く降りられ、15時15分頃、駐車場に戻ることができた。

バイカオウレン

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://yore4040.blog24.fc2.com/tb.php/770-687b59eb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

御在所岳②(ございしょたけ・950m辺りまで) «  | BLOG TOP |  » 人命軽視の医療検査

アクセス数

検索フォーム

最新記事

最新コメント

カテゴリ

登山 (147)
山野草 (417)
雑文 (139)
未分類 (14)
お知らせ (6)
案内 (2)
百名山 (22)
花旅 (75)
旅行 (29)
2014 北の大地花旅 (86)
2016・北海道 (83)
2016・北海道 (1)

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。