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2017-04

とある山へ - 2014.04.11 Fri

ミノコバイモを探しに!
 少し古い話になるが、当ブログで『ミノコバイモを尋ね求めて』という一文を発表したことがある。内容は、この花を探しに入道ヶ岳へ登ったときの顛末を記したものだった。
 私のブログは不人気で反響などあった試しのなかったそれまでとは異なって、このときには多くの意見が寄せられた。その大半は、絶滅寸前で希少価値が高く、かつ盗掘の危険があるのにもかかわらず、自生する山の名前を出すとは何事かという非難であった。
 これに対する私の反論、『花の公開基準を考察』も発表したが、この地方では私の考えは受け入れられる余地はないようなので、敢えて摩擦を起こすこともないので、今回の山行きは完全に固有名詞を書くことなく仕上げてみた。
 本来、盗掘により花が絶滅する恐れがある場合、真っ先に非難されるのは盗掘者であって、その存在を告げた者には何の落ち度もないはずだが、姿の見えない盗掘者は非難しようにも有効な手段はないので、私のような立場のものが謂れのない非難の対象になるらしい。
 このことは総てにあてはまるとは限らない。例えば、事実を事実として述べたとしても、それが新聞であると非難の矛先は鈍くなる。鈍くなるというより、風船の先のように限りなくフニャフニャで攻撃する気も起こらないようだ。これだけでは何のことか分からないので具体的に書くと、数年前、中日新聞にこれまた絶滅危惧種であるクマガイソウが御池岳で咲くという記事が出たことがあるが、これに対して非難、抗議したという話は聞こえてこない。要するに、新聞には何も言えないが、個人に対しては的外れな非難がまかり通るということだ。
 閑話休題。
 4月9日、ミノコバイモを探しに出かけた。
 探すのに手間取ることも考えられるので、何時もより早めに家を出発する。
 この日は中国からの汚染物質が流れ込んでいるのか、春霞なのかは分からないが、遠くのほうはボッと霞んでいて見通しは極めて悪かった。だが、天気は良く、気温も最近では高いようである。ちなみに、4日前、鈴鹿の小岐須渓谷にトウゴクサバノオを見に行ったときは非常に寒く震えあがったが、本日はこれが嘘だったように思える陽気だ。
ミノコバイモ①
 歩き始めて2時間ほどで、目的の場所にやってきた。
 ここへ来るまでにも、「ミノコバイモの目になって……」と言い合いながら、注意して歩いてきたが、見付けられずに終わったこともあって、注意深く視線を這わせるが、なかなか見付からない。
 入道ヶ岳では、毎年、同じ場所で咲くようだが、これは例外的らしい。ここでは、毎年、咲く場所が異なっているようなので、昨年、咲いていたといっても、今年、咲くという保証はないので厄介である。
 結局、ここでの探索は諦め、範囲を広げざるを得なかった。こうして次に目星を付けた場所へと歩いていく。
 歩いていくといっても、何時ものような歩きではない。視線を左右に走らせながら、速度も意識的にユックリしたものなので、病み上がりの病人のようなおぼつかない足取りになる。
 こうして歩いていると、足元にミノコバイモが咲いているのが見付かった。実物を見るのは、年に1度か、2度である。印象はというと、実物で得たものというより、写真で得たものの方が強い。これに比べると、実物は随分と小さい。このギャップが探し始めてもなかなか見付からない原因なのかもしれない。
 1つでも見付かれば、これで『御の字』というものだ。写真を上手に撮れば、これで目的を達成したことになる。早速、カメラと三脚を取り出して撮影会となる。
 この花は、釣鐘型の花を下向きに咲かすので、花の内部はなかなか見ることができない。だが、花の内部を見ないことには、大袈裟にいうなら名前も分からないのだ。
 というのは……。このミノコバイモは、以前はアワコバイモといわれていた。アワコバイモの葯が紫色であるのに対して、この地方で咲く花の葯は白色だ。したがって、アワコバイモではなく、ミノコバイモだということになったとの経緯があるからだ。
 この花にかかりきりになっていると、姫君は先に進んだ所で休んでいた。「どうした?」と問うと、「いっぱい、あるわよ。ここにも、あそこにも……、選り取り見取りよ」と満足そうな顔で答える。
 大きな物から小さい物、普通に下を向いたものから中には横向きのものなど、種々様々、被写体として満足できるものだった。これだけ千差万別のものを1度に見るのは初めてのことで、最初のうちは喜んでいたが、あまりの多さに飽きてきたほどだった。
 こうして満足感に包まれて帰ることになった。第1目的地まで戻ってきたとき、姫君が「あら、ここにも咲いているわ。さっき、どうして分からなかったのだろう?」と、ミノコバイモを指差しながら不思議そうな顔をしていた。
 これだけの数のミノコバイモを見ると、これが絶滅危惧種の希少種であることが嘘のように思えてきた。

ミノコバイモ②

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