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2017-04

八ヶ岳山麓 - 2013.06.14 Fri

ホテイランに再会を果たす
 6月7日の朝、『道の駅・小坂田公園』で目覚めたとき、上空は黒い雲に覆われていた。これは、昨日の天気予報通りのことで、別に落胆することはなかった。
 ユックリと朝食を済ませ、本日、何処で時間を潰そうかと思案していると、車の中が明るくなってきた。車の外へ出てみると、先ほど、上空を覆っていた黒い雲は何処かへ消え去り、青空3分、白い雲7分という上空に変わっていた。こんなに好転するとは思ってもみなかったが、気分が晴れやかになったことは確かである。
 「こんなに天気が良くなったわよ。今日、ホテイランだけでも見に行こうか?」と、姫君も機嫌がよい。
 これからでも硫黄岳山荘までなら行くことはできるが、明日も予報では本日と同じようで芳しいものではなかったので、明日に期待はできない。ここで見る予定のツクモグサはとても天候に左右され易い、こういう意味では気難しいところがある。このため、苦労して登ったとしても、ツクモグサは花を閉じたものしか見られなければ、空振りに終わる公算が大である。
 それなら姫君のいうように、ツクモグサは諦めて、ホテイランのみに照準を絞る手もある。心は揺れたが、結局、姫君の提案を受け入れることにする。この裏には、2人ともに八ヶ岳の稜線まで登り上がることに潜在的な不安があるので、これを避ける案に乗っかったという面があることも見逃せない。手っ取り早くいえば、自信のない裏返しということだ。
 こうして硫黄岳ならびに横岳行きは、早々と諦め、ホテイランの鑑賞だけに絞ることにして、道の駅を出発して八ヶ岳の主要登山口の美濃戸口に向かう。
 美濃戸口にある八ヶ岳山荘の電話番号でも分かれば都合がよいが、生憎、下調べをしてこなかったのでカーナビを中央自動車道の諏訪南ICに合わせて車を走らせる。ここまで、結構、長かったが、ともかくここに到着する。ここから先は通い慣れた道、ズームラインと呼ばれる道路が八ヶ岳山麓まで一直線で通じている。ちなみに、この道路を走っていくと、正面に見える八ヶ岳の姿が、グングンと近付いてきて、あたかもズームレンズを伸ばしながら覗いているかのごとくだという意味で名付けられたようだ。だが、これは晴れた日に限ってのことで、本日の八ヶ岳は下のほうからガスによって遮られているので、この素晴らしい眺めはお預けとなったが……。
 この道路は八ヶ岳美術館で行き止まり、ここを左折していくと美濃戸口への分岐があるので、ここを右折して進んでいくと美濃戸口である。
 美濃戸口には大きな駐車場があるが、ほとんど車は停められていない。平日とはいえ、ここは有名登山口であり、こんなに少ないということは考えられない。実は、この奥の美濃戸までも車を乗り入れることが可能であるが、この間の路面が悪く、私の車(ハイエース)のようなトラック仕様では、この道を走るのは揺れがきつくて大変ということで、手前の美濃戸口に停めて、ここから歩くことにしたのだ。
 この美濃戸口から美濃戸まで1時間弱がかかるが、この道筋にも花は咲いているので、これを撮りながらいけるという利点もあるので、これが歩く私たちへの御駄賃ということになる。
 この道を歩くと、2人にとって忘れられない思い出があり、どちらかが必ずこれを話題にする。ここでも述べたことがあるかもしれないが、既に知っている人は「またか……」と聞き流して欲しい。
ホテイランを裏側から見る
 ある年の正月。確か、硫黄岳に登った帰りのことだったと記憶している。当時、私が乗っていたのは4WD仕様のレガシーという車だった。スタッドレスタイヤは装備しておらず、雪の場合はチェーンを装着していた。
 このとき、チェーンを前輪に装着していたが、後輪だったかは忘れたが、走り始めて直ぐに、ブレーキを踏むと車が滑って側壁にドンとぶつかってしまう。ノロノロと走っていたので、雪の壁にぶつかったとしても影響はなかったが、ハンドル操作ができない状況、すなわち、運転不能の状態に陥ったのだ、これからが大変だ。美濃戸から美濃戸口の間は、基本的には降り勾配だ。ノロノロと走っていても、ブレーキを踏まないわけにはいかず、その都度、軽くぶつかるのを避けることができなかった。そのうち、サイドブレーキを使うことに気付き、これを使うと、フットブレーキのときのようにふられることなく停まることが分かる。そこで、サイドブレーキをいっぱいに引いて、それを緩めることにより前進するという方法でノロノロと前進した。でも、何時、左側の谷側に落ちないという保証はない。ここは樹木の多い所なので落ちても途中で止まるだろうが、何も2人共に怪我を負うこともないので、姫君には車から降りて歩いてもらうことにする。最後は、カーブしながら欄干のない橋を渡らねばならない。この難所がクリアできるか、大いに心配だったが、何とか無事に美濃戸口に帰ることができてホッとした。この原因は、4WD車は、重量のあるチェーンを前ないし後だけに装着するとバランスが崩れて、運転不能に陥ることがあるそうで、チェーンを付けるときは4輪ともに装着するか、プラスチックの軽いチェーンでなければならないそうだ。……こんなことを話題にしながら歩いていく。
 肝心の花だが、ほとんど目に付かない。その少ない花を紹介すると、イカリソウ、ツマトリソウ、イチゴ、チゴユリくらいである。これではホテイランも危ないかもしれないと心配になってくる。
 こんな不安を抱きながら、ホテイランの自生地にやってきた。
 前回までなら、ここに来れば直ぐに見付かったものだが、今年は見当たらない。先ほどからの嫌な予感が的中したのかと思うが、そんなことはなかった。数は少ないものの咲いているのを見付けることができた。1つが見付かると、次も、その次ぎもという具合に見付かるが、咲いている場所が悪い。といっても、ホテイランは彼らなりの論理で花を咲かせるのであろうが、私としては写真撮影しなければならず、撮影し易い場所で咲いていてくれなければ困る。だが、ホテイランは私のこの思いを斟酌して咲いていてはくれないので、ただでさえ少ないのに条件を備えているのは殆どないに等しい。それでも、人の踏み込まない場所に咲いているのを見付けたので、何とか写真撮影を果たすことができた。
 こうして、やっと見付けた花を角度を変えて撮影していると、半袖シャツがら剥き出しになっていた腕がヒヤッと感じた。雨が降り出したのだ。最初のうちは、止んでくれないかと思いながら撮影を続けていたが、そのうちに段々に強くなってくる。本日は、出発時の天気から雨が降るとは思ってもいないので、カメラとサブザックの中にはお茶が入っているだけだ。カッパはもちろんのこと、ビニール袋さえ持ってきてはいない。これでは本降りになっては困るので、直ちに撮影は中止して帰ることにせざるを得なかった。
 これで稜線に登り上がらなくてよかったと、今朝ほどの選択の正しさが証明されたと半分は喜び、半分は残念な複雑な気分で、急ぎ駐車場まで帰る。途中で、雨は上がって日差しさえ出てきて、帰る判断が早かったと少し残念な気分であったが、帰り道で風呂屋へ立ち寄ったときには、また、強く雨が降ってくるというように目まぐるしく天気が変わった1日であった。
ホテイラン

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