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2017-05

上高地の春 - 2013.05.17 Fri

ニリンソウの大群落を見る
 昨年、初めてバスツアーで上高地を訪れた。
 ツアーの主宰はクラブツーリズム社、旅行代金は4000円弱であった。
 このツアーの利点は、①運転をしなくてよいこと、②料金が割安なことなどなどがあげられる。ちなみに、現在は上高地まで車の乗り入れはできないので、長野県側の沢渡(さわんど)または岐阜県側の平湯からバス(割引往復券が2000円)ないしタクシーを利用しなくてはならない。駐車料金は沢渡ならびに平湯共に1日500円である。
 反対に、欠点は、滞在時間が4時間しかなくてジックリと花を探して撮影するには時間が短いことだ。
 今年も上高地へ出かけるつもりで、クラブツーリズム社から送られてくるパンフレットを注意して見ていたが、今年は5500円のものしか募集はしていなかった。この料金でも弁当は付かないので、これを500円に換算すると昨年の5割増しとなり、『行くべきか、行かざるべきか』と迷っていた。
 こんな折、JTB・旅物語から送られてきたパンフレットに、上高地行き3980円というのがあり、これに気持ちが動かされ、早速、『4月15日』催行にネットで申し込んだ。
 昨年は私の小学校時代の同級生、キヌちゃんが同道したので、今回も誘ってみたが、日にちが合わなかった。代わりに、姫君の友達のセツちゃんが一緒に行くことになった。
 ゴールデンウィークの前半、上高地の周辺は雪が降り、この周辺では積雪も観測されたとのことだ。この雪のため、上高地先の横尾以遠へは登山者進入禁止措置が取られたとの由。こんなニュースを聞くに及んで、花の咲くのが遅れることを覚悟せざるを得ず、『5月末で申し込めばよかった』と気をもんだ。とはいうものの変更することもできず、『雪景色の穂高を見るだけでも価値がある』と気持ちを切り替えることにした。
 そして、5月15日、当日の朝を迎える。
 何時もなら、カーテンの外が明るくなっているのに、今朝はその輝きが見えない。何時もより起床時間が早いためで、そのうちに太陽が顔を覗かせるはずだと希望的な観測というか、自分勝手な予測をしていた。
 自宅は街中にあるといっても、早朝はバスの本数が少ない。地下鉄もあるが、荷物があると停留所が近いバスのほうが便利だ。これだと、名古屋駅西の地下街エスカ7時15分の集合時間に間に合うバスは2本しかない。もっとも効率のよいのは6時47分発だが、これだとギリギリで、何か事が起こると遅刻もあり得る。この前となると、6時17分発である。これだと早過ぎて、待つ時間が長くなるので歓迎はできないがいたしかたない。早いほうのバスで行く。
 これまでバスツアーは、名古屋駅西の噴水の前に集合していたが、今回、初めて地下街での集合だった。これなら雨が降った場合は濡れる心配がないので好都合だ。この地下街で早朝営業するのは、マクドナルドくらいだが、こことて早朝から人が集まれば、おこぼれ客が吸収できるので、邪魔になるというより、共存共栄が図れることになる。
 このバスツアーに応募した人は多かったようで、この上高地行きは2台のバスに増車され、何れも45名づつと、ほぼ満員状態であった。
 遅れる人もなく、バスは定刻の7時30分に出発した。
 先ずは名古屋高速で一宮ICへ、ここから、いったん、名神高速道へ乗り入れ、途中から中部北陸道で清見ICへ走る。ここから東海循環道に乗り換える。ここは一区間だけだったが、更に延長されて高山ICが新しくできていた。ここからは一般道で平湯へ行き、更に安房トンネルを抜けて中の湯。ここからバスならびにタクシーだけの専用道路を釜トンネル経由で上高地へというルートを走っていく。一宮ICで大渋滞に巻き込まれ、上高地への到着時刻が心配されたが、以後は途中で2ヶ所のトイレ休憩を挟んだがスムーズに走り、11時30分に大正池に到着した。
大正池と焼岳
 着いてみると、今朝ほど抱いた懸念は綺麗に払拭され、青空8分、雲が2分という願ってもいない天気になっていた。また、気温も思いの他に高く、半袖のTシャツの上に半袖のシャツ1枚の重ね着、自宅を出たときの姿で寒くはなかった。
 今回の一番の目的は、大群生するニリンソウの見物と写真撮影だ。これを望むのは私だけではなかったようで、車中で添乗員に尋ねる者もいた。これに応じて、添乗員がバスセンターへ花の様子を訊くべく架電したところ、「花はボツボツと咲き始めたところで、パラパラという状態……」とのことだった。やはり、事前の不安は的中したようなので、花モードから観光モードに切り替えなければならなかった。
 ニリンソウが群生するのは、明神から徳沢にかけてだということは、昨年の経験で分かっている。このため、花狙いなら上高地から明神、徳沢へ歩くのがベストだ。だが、観光となると、何もない明神、徳沢間を歩く必要はない。代わりに大正池、上高地間を歩いたほうがよい。
 こんなわけで、大正池から明神間を歩くことにした。
 先ずは前半の行程、大正池から河童橋へ向かって歩き始める。
 上高地へは何回も来ているが、登山のためなので、ここでユックリと散策することはなかった。このため、大正池は往復のバスの中から眺めるだけであったが、昨年、初めて観光客としてこの池のほとりを散策した。このとき感じたことだが、大正池というと池の中の立ち枯れた木がニョキニョキと突き出している光景だが、こんな光景は何処かへ消えてしまっていたことに一番の違和感を抱いた。ちなみに、私たちが、初めて上高地を訪れたのは、今から15、6年前、最初に槍ヶ岳へ登ったときのことだった。このとき、そんな光景を見たような記憶もあるが、絵ハガキで見たのかもしれない。こんな疑問もあったので、今回は立ち枯れた木が何本あるかを注目していたら、池畔に2、3本があったに過ぎなかった。
 こんな大正池であったが、その向こう側の焼岳は何時もより立派に見えた。何故だろうと思ったのは一瞬、直ぐに答えが出た。雪が多く残っているためだ。この雪をまとった姿は、裸のそれに比べるとやはり高い山の雰囲気を醸し出すのだろう。
 大正池を離れて疎らな樹林の中へと入っていく。昨年、ここでシロバナエンレイソウを見ている。この花は、今年、木曽福島の児野山(城山)で見ているが、折角、上高地まで来ているので、出来るものなら見てみたいと思っていたが、これには時期尚早だったようだ。でも、これに代わってキジムシロ10か20くらいが固まって咲いていた。黄色くて目立ち、「早く、撮れ」と自己主張しているようだが、この花は何処にでも目にするので、咲き始めならいざ知らず、今になってはカメラを構える気にもならない。
 散策路は、梓川沿いに変わってきた。
 この頃になると、暑くなっていた。このため、下のTシャツを脱いで半袖シャツ1枚になる。この姿は真夏と同じだが、これで寒くはなく、ちょうどいい。ちなみに、この姿が上高地ではずっと続いた。これが薄いジャンパー姿に変わったのは、冷房が効いてきた帰りのバスの中だった。
 今までの道に比べると道幅も広くなってきて、歩く人の数も増えたような感じがする。この中には日本語ではない言葉が多く聞こえてくる。中国語のような語感である。彼らが声高にまくしたてるように話すのを聞いていると、意味は分からないが何だか気持ちが悪くなってくる。彼らは、昨年、あれだけの騒動を起こしながらも、わざわざ日本にやってきて我物顔にふるまうのを目の当たりにすると、腹立たしくなるのが抑えきれなかった。でも、彼らが台湾からの観光客と分かったときには感じ方も違っていたかもしれないが……。
 田代橋を過ぎると、次に有名な河童橋が見えてきた。
 登山者といえど、涸沢へ行くときも、槍沢への際にも、河童橋は通るので馴染みがあるし、出発するときとか、無事の下山を祝うときに、ここで記念撮影するので、写真も何枚も撮ってある。この見慣れた橋も、本日は背景が少し異なっていた。穂高の山々(奥穂に前穂)や明神岳も、先ほどの焼岳同様に白い部分が多く、折からの青空に一段と映えていた。
河童橋から見る奥穂高岳
 河童橋まで来たとき、12時30分だった。
 このため、ここで昼食を摂ることにする。
 このとき、頭の上からまともに太陽の熱が降り注いでいて暑いので、橋を渡った所にあった日陰を食事場所とする。
 弁当は先ほど貰ったもので、何が入っているか興味津々であった。蓋を取ったところ、上段がおかず、下段にはオニギリ2つが入っていた。おかずの色めがよく、豪華弁当に見えるし、この価格のツアーの弁当にしては上等である。おかずの内容は、野菜が多くて私向けではなかったが、食べられないおかずであっても充分に評価できるものだ。
 時間が限られたツアーなので、昼食といってもノンビリとはしておれない。20分ばかりで食事を終える。
 後半は、梓川右岸道で嘉門次小屋まで行き、明神橋を渡って左岸、明神館へ出て、左岸道(横尾へ通じる本登山道)で上高地へ帰るという周回を、当初、考えていた。
 でも、このとき、13時少し前で、バスの出発時間15時30分まで、2時間30分余が残るだけである。行って、行けないことはないが、余裕はない。このため、明神まで少しでも早く着ける左岸道を往復することに決め、河童橋を渡り返す。
 明神館に着いたのが、13時40分。
 トイレを済ませただけで、直ちに明神橋のほうへ向かう。
 明神館から明神橋の間にニリンソウの群生地があるのだが、咲いているか、どうか微妙である。先ほど、上高地と小梨平の間に少し咲いていたので、可能性はあるにはあるが、ビッシリと群生しているか否かである。
 気もそぞろに足を速める。すると、昨年と同じように辺り一面にわたってビッシリとニリンソウが咲いていた。
 早速、撮影会が開かれたことはいうまでもないが、これと並行してミドリニリンソウ探しが始まった。昨年は、このおびただしい、無数ともいえるニリンソウの中に緑色の花びら(本当は花びらではなくガク)のものが幾つもが混じっていた。だが、今年は1つも見付からなかった。これが残念といえば残念だった。
 でも、ダメかと思っていたニリンソウの大群生に出合え、また、この他にもヤマエンゴサク、ハシリドコロ、フッキソウなどもゲットすることができ、満足感に包まれて帰途に着いた。
 往路は速足で歩いたが、復路は満足感を反映してか、これを反芻しながらユックリと歩けた。
 そして、途中、往路で見付けておいたヒメイチゲも撮影する。なお、昨年は北海道で、この仲間であるエゾイチゲには出合っているが、ヒメイチゲは見ていない。こうして、ここでこの花に合えたのは2年ぶりということになり、これも嬉しい収穫であった。
 こうしてバスに帰り着いたのが、15時少し過ぎ。30分近くも余裕があった。
 帰りのバスは予定どおり、15時30分に出発。途中、板蔵ラーメンに立ち寄った以外に関SAでトイレ休憩した以外はノンストップで走り切り、18時30分頃、名古屋駅に帰り着き、この度の上高地ニリンソウの旅は成功裡に終わることができた。
明神感から明神岳を見る

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