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花の名山・赤坂山へ登る - 2013.05.14 Tue

思ったほどの収穫はなし
 5月12日、滋賀県と福井県の境に位置する標高823mの山、赤坂山に登った。
 この山へ登るきっかけになったのは、クラブツーリズムという旅行会社から送られてくる企画旅行を紹介する冊子であった。ここに『花の百名山・赤坂山』としてオオイワカガミ、オオバキスミレ、トクカワソウが咲くと紹介されていた。ちなみに、旅行催行日は4月11日と20日。旅行代金は7980円であった。
 オオイワカガミは鈴鹿でいうイワカガミ。トクカワソウはイワウチワのことで、分類学上ではそれなりに違いはあるだろうが、素人からみてわざわざ出かけるまでの価値は認めない。また、オオバキスミレは、昨年、北海道で何度もみている。
 しかし、そのうちに『1度くらいは行っておいてもよいかな』という気分になってきて、4月23日に出かけてみる。これについては、4月24日の『赤坂山の花』で報告したとおり、まだ、花には早いと聞いて、ここへ登るのを諦めて伊吹山へ転戦した。
 花に早いというのが主な理由であったが、もう1つ、隠された理由があった。
 登山口について案内標識を見ていたが、登山口が何処にあるか分かり難かったので、ちょうど、通りかかった登山者風の身なりの青年に尋ねたところ、これには直接答えずに「山へ登るのに下調べをしたか。地図は持っているか」と逆質問される。別に下調べというほどの知識は詰め込んでいないので「はぁ、一応は……」と答えると矢継ぎ早の質問をされ、私も返事をした。このやり取りは、こんなものだった。「山は初めて登るのか」、「そんなことはない」、「そのデニムで登るのか」、「はい」と答えると、薄ら笑いを浮かべた顔で、「へー」とか何とかいい、その顔を見ると薄ら笑いを浮かべていた。彼の腹の内は、『山へも登ったことのない老人が何と無謀な……』と思ってでもいることは直ぐに理解できたが、彼がどのように思おうとよいが、聞くことだけは訊いておかなければと思って、「花の咲く場所は、度の辺りですか」と尋ねてみる。すると彼は、赤坂山の先を指で示して「この辺りです。遠いですよ。行けますかね」とのことだった。
 彼の口ぶりからすると、『お前たちには、行けない』と言外に物語っていた。
 この問答が伏線となって、私も姫君も『赤坂山は、案外に手強い山らしい』という共通認識が確立したようで、別の人の「まだ、花は咲いていません」という話を無条件に信じた形で伊吹山へ転戦となった。本当のところは、脅されて屈したというのが、このときの私たちの心理だったと後になって冷静に分析すると自然に導き出された結論だった。
 『自然と出会う休日』の makokuni さんが、4月27日に、この山を訪れたときにも彼の狙いのオオバキスミレはボツボツと見られたとのことだったので、私たちも連休明けに再挑戦しようと思っていたが、なかなか行く機会に恵まれずに12日になってしまった。
 こんな経緯だったので、花には遅いかもしれないが、名誉挽回という別の目的もあるので、『花はなくとも、それはそれでよし』と思っていた。
 7時46分、駐車場を出発する。
 この駐車場の奥にオートキャンプ場があり、前日から何か催し物が行われているのか、広い芝生の広場には車がいっぱいであった。場所柄、車の多いのは当然のことだろうが、ここにはオートバイもこれに負けないくらい集まっていて、これが目を引いた。この広いキャンプ場の何処にいても聞こえるような大きな音で、軽薄な音楽が流されていて、登山とは何とか場違いな感じがする。
 こんな中をトボトボと歩いて行く。このキャンプ場の真ん中を着ききるように1本の道路が貫いており、これを真っ直ぐに歩いて行くと、キャンプ場を通り抜けた所、駐車場から10分ばかりの所に登山口があった。
 登山口の標高は210mである。赤坂山の頂上が823mであるところから、標高差は610mだ。鈴鹿でも普通に登っている標高差なので、鈴鹿の山を登っているつもりで行けば、それほど身構えるまでもないと思いつつ、歩き始める。
 登山道は広い、広すぎるくらいだ。だが、勾配はキツく、まともに登り上がるのは困難な傾斜であるため、土留めを兼ねた階段が登山者のために築かれている。だが、この階段が作られてからのメンテナンスにて抜きがあり、現在では階段の役目を果たせなくなっている。こんな道を苦労して登っていくが、背後からアップテンポの曲が流れてきて、これが背中を押してくれる感じだ。先ほど、軽薄な曲だと感じたものが、ここではなかなか粋な応援のように聞こえてきた。
 しかし、こんな急な登山道は登山には似合わない。そういえば、キャンプ場は冬場になるとスキー場に変わるとのことなので、ここは滑降に使用されるゲレンデではないかと考えられる。でも、ここにはリフトの設備がない。滑り降りるには、まずは上まで登らなければならないが、いまどきのスキーヤーが、板を担いでこんな坂道を登るのかと考えると、最初のひらめきは消えていた。そのうちに、緩やかな道になるが、これは長くは続かず、直ぐに急登になるので、喜びも長くは続かない。それでも最初のころに比べると、急だといっても角度は穏やかになっていると、自分自身を慰めながら登っていく。
 こんな折、姫君がチゴユリを見付けた。チゴユリは、私たちにとって今年は比較的によく目にすることができたが、希少種であるのには違いない。何時もなら、すぐさま、ザックを降ろしてカメラを取り出すところだが、「先日、鈴鹿で形のよいのを撮っているので、帰りに撮るよ」と、歩みを停めることはなかった。このときの心理を後読みすれば、先日の脅しの効果が残っていて、『頂上に到着するのが先決だ』という無意識の思いがそうさせたのだと思う。こういうのも『トラウマ』というのではないだろうか。
 このチゴユリから何分も経たないうちに、四阿(あずまや)が見えてきた。
中間地点の四阿
 ここへの到着は、8時41分、駐車場を出てから55分を要していた。ちなみに、ここは標高483m、三角点の埋まっている所だと地形図を見て推定しているが、このときはこの尾根上に三角点が埋まっていることも知らず、そのときは気も付かなかった。
 ここには数組が休憩していた。姫君に、「休憩する?」と尋ねると、「もちろん」との返事で四阿に入っていく。
 ここで休んでいた人に、花の咲いている場所を尋ねてみると、「大阪からきたので詳しくは知らないとのことだった」が、この会話を聞き付けた外で休んでいた人が、わざわざ、やってきて「明王のハゲの裏手」だと、親切に教えてくれた。
 ここで休んでいた先客が発っていったので、私たちも後を追うように直ちにザックを担ぎ上げたので、休憩といってもお茶を飲んだだけの短いものだった。
 今まで尾根通しできたが、ここを過ぎるといったんは尾根から外れる。ここからが花の山の面目躍如で、オオイワカガミ、濃いピンクのイカリソウ、タチツボスミレ、チゴユリなどなど、次々に顔を見せてくる。だが、何れも顔馴染みの花たちで、わざわざ撮影するほどの魅力には乏しく、横目に眺めるだけで通り過ぎた。
 ここでは、先ほどの大阪からきたという夫婦と相前後しながら歩くことになる。彼らから得た情報では、この近くに大御影山という山があり、ここの花も素晴らしいと教えられた。このときは、翌日、予定を変更して大御影山へ登るつもりでいたが、下山して赤坂山での収穫が少なかったことから、ここと同じような花が見られるという大御影山の魅力も一気に薄れ、わざわざ失望するために登ることもないだろうとの思いが強くなり、ここへ登るのを中止して、予定どおり伊吹山をターゲットにする。
 再び、登山道は尾根道となる。ここからオオバキスミレがボツボツと顔をのぞかせるようになるが、この先、群生地があるとのことなので急ぐ必要もないので、飛ばして行くが、姫君はコンパクトカメラでこれらを丁寧に写していくので、花が多い場所になるとなかなかやってこない。私が稜線、粟柄越に到着したが姫君の姿はなかなか見えない。ちなみに、この稜線は高島トレイルと呼ばれ、この辺りでは有名な縦走路らしい。
 やっと姿を見せた姫君に何をしていたかを尋ねると、カタクリを撮っていたとのことだった。撮影履歴を調べてみると、このカタクリの撮影が9時37分だったので、粟柄越到着は9時40分頃だと推定できる。
 稜線に乗ると、赤坂山の頂上までは直ぐであった。
 9時56分に頂上で記念撮影をして、先ずは第1目標を達成した。このとき、頂上は無人、登山者は花が咲くという明王のハゲへ行ったようだ。私たちも、続いて到着した大阪の夫婦に2人そろった記念写真を写してもらったのを機に次へ進む。
 10分余で明王のハゲに到着する。前方には荒々しい岩場が見えているが、こんな景色は見慣れているので感動も何も湧いてはこない。それより花である。ここは樹木1本も生えていない裸地だ。こんな所には花が咲くはずがないので先に進むことにする。ここからの急斜面を土留めの階段を使って登るが、ここの階段も登山口のものよりはマシであったが、ここも半分は壊れたものである。ここの管轄市町村は高島市だとのことだが、財政規模の小さい地方都市では登山道へ投じる予算にも事欠くのだろう。これもタダで登山する私たちが文句をいう筋合いのことでもないことだ。
 この急斜面を登ると灌木に少し毛の生えた程度の樹林が現れた。この辺りだろうと見当を付けて探すと、花びらを落としてメシベに辛うじて引っかかっているトクカワソウを見付けた。これは完全に終わっているが、これは致し方ないことだ。鈴鹿では1ヶ月も前に咲き始めているのだ。如何に雪国とはいえ、終わっていてもおかしくはないと思っていると、姫君が「少し咲いているわよ」と教えてくれる。これで、トクカワソウ、オオバキスミレ、オオイワカガミをすべて見たことになる。満腹感はないが、食事を終ったという感触だけはえたので、これで目的を達成したことになり、これで帰ることにする。
 明王のハゲを通り過ぎて樹林の中へ入ったところで、前方からやってくる登山者夫婦と出会う。立ち話をすると、名古屋市の隣町からやってきたといい、これから黒河峠の手前まで花見物に行くところだという。以前、同じ頃にやってきたことがあるが、それは、それは多くの花に出合い感動したと話してくれる。こんな話を聞けば、私の腹の中もムズムズと花の虫が騒ぎだした。
 このため、この場所でグルッと180度方向転換して、また、明王のハゲのほうへ足を向ける。
 そして、ドンドンと歩いて行くが、これまでに見た花が所々でポツリポツリと現れるだけで、素晴らしい花園は現れない。そのうちに黒河峠から登ってくるグループ数組に出会うが、彼らは格別の花には出合わなかったとのことだった。でも、ここまで来たからには峠まで降りたほうが、登り返すより楽なので、そのまま進む。
 そして、黒河峠に12時ちょうどに到着する。結局、何も収穫はなく、何時もなら落胆の度合いが大きいのに、本日はそれほどの失望感はなかった。これもトラウマのせいだろうと考える。「お前たちが、そんな遠い所まで行けるか」とばかりに嘲笑されたことに対して、一矢を報いたことになるためだろう。
 一緒した彼らは、再び赤坂山を経由して駐車場まで帰るというが、私たちにその余力は残っていない。おとなしく林道を歩いて降りることにする。
 12時35分、黒河峠を出発。
 歩いていると、足の指先がゴム長靴の中を滑って使えるので、爪先が痛くなった頃、林道は終わり舗装道路(県道)となる。結局、林道歩き50分、県道歩き50分での計1時間40分の歩きで駐車場に帰り着いた。到着したときの正しい時間は、14時15分だった。
 こうして6時間29分の長い歩きは終わり、体はクタクタに疲れた。花はなく疲れただけでは愚痴も言いたくなるが、この日に限っては愚痴が口を付いて出ることはなかった。

赤坂山頂上

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