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2017-10

花を求めて……、1勝1敗 - 2013.04.20 Sat

湯ノ峰 (ゆのみね・722m)
 毎年、この頃になると湯の山温泉の三岳寺から鎌ヶ岳に至る馬ノ背尾根を歩くことにしている。この尾根にはアカヤシオが綺麗な所があるし、イワウチワやバイカオウレンなどの山野草も見られるからだ。
 だが、今の体調では鎌ヶ岳まで行くとなると、些か、自信がない。このため、この尾根の途中にあるピーク、湯ノ峰までなら何とか行けそうなので、ここを目的地と定め、4月20日、これを実行に移す。
 三岳寺から湯ノ峰までは、結構、厳しいアップダウンがあるので、これを登るのは骨が折れ、出来ることなら避けたい。このため、ルートは長石谷から入って馬ノ背尾根へ抜ける周回コースにする。この登山道は、長石谷の犬星ノ滝から馬ノ背尾根へ登るのが普通だが、これだと、だいぶ大回りになるので、ショートカットして適当な場所から登り上がることにする。ちなみに、反対に馬ノ背尾根から長石谷に降りようとすると、降りる場所によっては最後に降りるに降りられずに難儀することがあるが、この点、登りだと登れるところを登ればいいので気が楽だ。
 このような大雑把な計画を立てて、7時過ぎに自宅を出る。
 この日は土曜日ということもあって、平日に比べると多少は道が空き加減で、順調に走ることができた。
 四日市に近付いてくると、何処に車を停めるかを姫君と協議する。
 候補地は2つだ。1つは鈴鹿スカイラインの旧料金徴収所跡の駐車場。残る1つは湯の山温泉街を通り抜けた最奥の駐車場だ。これらの駐車場は背中合わせという位置関係にあるが、両者を繋ぐ道路がないので、どちらに停めるかというより、どちらが空いているか、何時も迷うところだ。
 本日の駐車場は、鈴鹿スカイラインのそれに決める。
 そこに到着してみると、ここは工事中で、これまであった駐車場は跡かたもなく消滅している。これにはビックリしたが、よくよく見てみれば温泉街最奥の駐車場も同様だった。これら2つの駐車場を合わせて大きな駐車場を作るべく工事をしている最中のようだ。
 ここに駐車できないことを想定して、ここへ至る途中に駐車可能な場所はないか探しながらきている。そして、目ぼしい候補地も見付けてあったので、すぐさま、車をUターンさせ、少し戻った道路脇に駐車させる。
 9時ごろ、駐車地を歩き始め、工事中の駐車場の中を通り抜けて道路に出て長石谷登山口へ向かう。
 登山口に着いてみると、テーブルを置いて係員もいて何やら仰々しい雰囲気になっている。何をやっているかを訪ねると、昨年、行方不明者が出ているので登山の啓蒙活動をしているとのことだった。そして、登山届を書くよう申し渡された。しかし、この趣旨は私のそれと異なる。その旨、伝えると、「気を付けて行ってください」と送り出してくれた。
 登山口から直ぐの所に谷があり、以前、この谷を渡る橋がかかっていたが、これが水害で流れてしまってからは、この谷を徒渉しなくてはならない。この谷が増水しているときには、渡れないこともあるので心配したが、この日の谷は渇水状態で水量はこれまでで最も少なかった。このため、徒渉には何の労力を使うことなく、楽々、渡ることができた。
 その先は、長石谷に沿った登山道を歩くのだが、谷に造られた2つの堰堤の横を越えなければならない。谷の横を高巻くのと同じ原理で、急登を強いられる。この堰堤越えと歩き始めが重なって、息を切らせなければならないのは毎度のことだ。加えて、この登山道自体が所々に小さな崩壊があって、これを避けて行かなければならず、余計に労力を費やすことになる。こんなことが嫌がられるのか、最近はこのコースを歩く登山者が減少しているように思われる。この日は土曜日であるのにかかわらず、出会った登山者は2組3名に過ぎなかった。
 堰堤を2つ超えた所で、谷の中へ入っていく。ここから先は基本的には谷の中を歩くので、定まった登山道というものはないが、歩ける所は狭く、自然に歩く場所は定まってくる。これが登山道だといえば登山道だ。
 しばらくして、左手の谷側にイワウチワが咲いているのに気付く。今年になって初めて見るイワウチワで、記念すべき花である。ここで咲いているということは、この先にも咲いていることは容易に推定でき、わざわざここでザックを降ろすこともないのだが、メモリアルイワウチワでもあるので、ザックからカメラや三脚を取り出して撮影に取り掛かる。
 谷を左に右にと徒渉を繰り返して進んでいくと、岸辺の岩場にいくつものイワウチワが群生しているのを目にする。長石谷のイワウチワは今が盛りのようである。この頃にはショウジョウバカマも多く見られるはずだと思って注意を払うが、どういうわけだかは分からないが思ったほど目に付かない。葉っぱは見るのでこれから咲くのだろうか。
 こうして花を探しながら川上へと進んでいくが、もうそろそろ、頃あいだろうと見当をつけて谷筋を登っていく。歩かれていない谷は、落ち葉などが溜まってズクズクで歩き難い。
 こんなところだ。当然、知らず知らずのうちに足に力が入るのだろう。足が痛くなってきて、今度は力が入らなくなる。こうなると、1歩進んで1息入れなければ歩けなくなった。こんな私の後ろを歩くのは返ってシンドイのだろう。気が付くと姫君が前になっていて、私との間がドンドンと開いて行く。『コンチクショウ』と思っても、足が動かない。悪戦苦闘していると、上の方で「着いたわよ」と姫君の声。
 それから何分くらいが経過しただろう。私もようやく馬ノ背尾根に辿り着いた。
 尾根の上は風が吹いていて寒いくらいだった。ここを登る前、「上で昼ごはんにしよう」といっていたが、食事をするような雰囲気でないので「あそこまで登ってからにしよう」ということになる。
 ここからは鎌ヶ岳とは反対のほう、三岳寺のほうへ歩いて行くことになる。これでも分かるように降りになるわけだが、この馬のノ背尾根は大きなアップダウンがいくつもあるので、降っているのか、登っているのか分からない区間がある。
 この馬ノ背尾根は花崗岩の尾根で、表面は風化して、いわゆるザレ場になっている所が多く、滑って歩き難い。滑って転ばないように注意して登っていき、ピークに到着するが、このピークは大登りした割には狭い頂で、食事に適しているとは言い難い場所だった。このため、「もう少し、いい場所で食べよう」ということになる。
 結局、近くに適地は見付からず、とある鞍部で立ったままの食事となる。そして再び登ると、そこには『湯の峰 717.1m』という金属製の標識が立てられていた。標高に小数点以下が表示してあるのは3角点のある場所なので、付近を見てみたがそれは見当たらなかった。家に帰って地形図で探してみたが、この尾根に3角点はなく、この湯ノ峰は標高点722m地点だと判明した。
 ここが本日の目的地で、これで目的は達成したことになる。
 だが、この先に何時もバイカオウレンが咲く場所があり、これを撮影することも目的に含まれているので、まだ完全に目的が達成したわけではない。
 辺りに注意を払いながら歩いて行くと、足元の小さい白い点が目に入ってくる。白い点なら石などゴマンとあるが、花と石では受け取る感覚が違う。目を近付けると、やはりバイカオウレンだった。でも、小さいし、ここは風も強く、撮影には不向きなので、立ち止まったのは一瞬のことで、そのまま通り過ぎる。
 今度は姫君が、「これ、何だろう」といって、バイカオウレンを見付けるが、このときも同じで立ち止まることはなかった。
 そして、バイカオウレンがいくつも咲く場所にやってきた。
 ……、である。いっこうに見付からない。「ここではなく、もう少し下だったろうか」と場所を変えて探してみても、結局、見付けることはできなかった。
 こうなると、先ほどの2輪が惜しいということになった。最初にイワウチワを見付けたときと同じように、何でもいいから撮っておくべきだったと後悔したが、このときには如何ともし難かった。
 こうして、本日はイワウチワは予定どおりに撮影することができたが、バイカオウレンは残念な結果に終わり、トータル1勝1敗となってしまった。

イワウチワ①

イワウチワ②

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