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2017-08

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北海道の花旅・その14 - 2012.08.28 Tue

知床の自然を満喫
 知床半島の付け根の町、ウトロの道の駅で、6月20日の朝を迎える。
 どんよりとした曇り空に加えて暑かった昨日の昼間が嘘のように肌寒い。
 こんな寒空の中、道の駅の駐車場には珍客が現れた。それは、キタキツネだった。痩せていて毛並みも悪い、何処か病気を思わせるキタキツネで、あまり気持ちの良いものではなかった。
 私たちがキタキツネと最初に対面したのは、初めて北海道に渡った一昨年、後方羊蹄山麓の畑の中から顔を出した2匹(頭?)の子供だった。このときは一瞬の遭遇で写真を撮る暇もなかったが、通りかかった私たちを『珍しい人間だ』というようにキョトンとした目で眺め、ソソクサと畑の茂みの中へ消えていった。これが、非常に可愛らしく映った。以後、キタキツネというと、このときの子ギツネの印象が抜けきらなかった。これが変わったのは、今年の3月、摩周湖でキタキツネを見たときだった。このキタキツネは、観光客から餌を与えられるのを待つ『おねだりキツネ』で、それなりの覚悟をして人前に現れるのだろう。その顔付はフテブテシささえ漂わせていた。
 今日のキタキツネは、これまで見たいずれとも違っていた。どこかオドオドとしている印象だった。ここに居合わせた人たちがカメラを構えても逃げるでもなし、人に近寄ってきて餌をせびることもしない。途中、私が近くのコンビニへ新聞を買いに行っていた間も、駐車場にずっと居続けていたので、相当に長時間にわたり、ここの中をうろついていたようだ。
 この珍客も、私たちが出発するときにはいなくなっていた。誰かに餌をもらったのか、それとも諦めたのかは分からないが……。
 私たちの本日の予定は知床5湖の観光だ。
 前回、5湖の手前でヒグマの親子に遭遇した。このとき、撮影しようとしたがカメラは後部座席で、これを取り出す時間的余裕はなかった。代替手段として携帯電話のカメラで撮ることに気付くのに時間がかかり、加えて、このカメラの操作に慣れないため、構えたときには『時、既に遅し』で、親子は草叢の中に消えていた。
 こんな経緯があったので、『夢よ、もう1度』とヒグマの出現に期待したのだ。
 5湖に向かって車を走らせていると、ここへ行く手前にカムイワッカの滝に行く道の分岐があった。前回、この滝へは自家用車を乗り入れることはできなかったため、ここの観光はせずに終わっていた。この日は通行止めの標識も出ていないので、こちらへ先に行くことにした。
 道路の舗装は直ぐに途切れて砂利道に代わるが、凸凹はそれほどでもなく、スピードを落とせば、大きくは揺られることはなく助かった。この道筋には、エゾシカが所々で草を食むのに出合い、初めのうちは車を停めて写真を撮っていたが、そのうち、これにも見飽きてくる。すると、『いるな』と横目で見るだけで、カメラを構えることもなくなった。30分くらいこんな道中をしていると、小さい橋があり、これを渡ると道は途切れてしまう。この橋の上手に滝がある。これがカムイワッカの滝だとのことだが、何の変哲もない滝である。『こんな滝のために、何もガタガタ道を30分も揺られてくることはない』というのが、このときの正直な感想であった。このため、証拠写真を撮っただけで早々と退散することになる。
 しかし、これが私たちの勉強不足だったことが後になって分かった。家に帰ってから、旅行会社のパンフレットを見ていると、この滝は湯の滝と呼ばれ、ここを流れているのは暖かいお湯だとのことで、この滝を少し登ると人が浸かることのできる野天風呂もあることが分かった。このとき、これを知っていたら野天風呂に入ってくるのだったと残念がったが、これは後の祭りだった。
 この滝を後にして帰りかけると、道端にキタキツネがもの欲しそうな顔をして私たちを眺めていた。今朝ほどのキタキツネに比べると毛並みの艶は良く身体もふっくらしていた。でも、目つきは悪く、狡賢いキツネといわれるのが何となく理解できた。
カムイワッカの滝にいたキタキツネ
 ここから、先ほど走ってきた地道をユックリと走って5湖への道まで戻り、5湖へ向かった。だが、私が期待していたヒグマとの遭遇という奇跡は起こらなかった。
 知床5湖は、前回、ヒグマの危険があるということで5つの湖の全部を回ることはできなかったが、下の道を歩いて2つの湖を周回することができた。今回は、ここも危険だということで、高い位置に造られた木道を歩くことが許されただけであった。でも、観光案内人を雇うと、危険な下道を通って5湖全部を巡ることができるとのことだった。
 5湖からの帰り道、岩尾別温泉の方へ入っていき、終点のホテル地の涯まで足を伸ばしてみたが、エゾシカ数当に出合っただけである。前回は何組かの子連れのエゾシカの群れに出合ったが、今回はこんな光景は1度もなかった。前回に比べると、1ヶ月も早いので、生まれた子供は小さく母鹿に付いていけるだけに成長していないのかもしれない。そういえば、5湖では、生まれて間もないと思われる子鹿がじっとうずくまっていたのをみかけた。
 これで知床半島の北側、ウトロ側の観光は終わり。この次は、この半島を横切って南側、羅臼側へ出て、ここを見て回る予定だ。
 ウトロから羅臼へは知床峠越えする良い道路が造られていた。この道を走り始めると、次第に天気が悪くなってきた。小雨が降り出し、ガスが出てきて視界を奪っていく。ノロノロ運転で知床峠に到着したときには、視界は数mというより、2、3mという最悪の状態だった。ここから降りが始まるが、真っ暗闇を手探りで進むのに似た感覚で、恐怖さえ覚えたほどだった。それでも、高度が下がるとガスも薄くなり、熊の湯辺りに来たときには前も見えるようになり、初めてホッとする。
 取り敢えず、今夜の宿である『道の駅・知床らうす』に行ってみる。ここは小さな道の駅で駐車場も狭い。運よく駐車させることはできたが、道の駅の建物内部はごった返していた。
 便所から帰ってきた姫君が、「ここの洗面所に『ここは手を洗う場所です。歯を磨かないでください』と書いてあったわよ」と不満顔で訴える。道の駅では、いろいろな張り紙を見たが、ここまでの要求する所はなかった。
 羅臼には、格別の観光地はなかったが、これまでに出会った旅人から聞いていた相泊にある海岸端の野天風呂に入ってみたいと思っていたので、ここへ出かけることにした。
 相泊というのは知床半島の羅臼側で車道の最先端で、相泊から知床岬まで車の通れる道はないということだ。こんな秘境の海岸にある温泉となると、どういうものかは想像もできないが、興味津々であった。
 道の駅から相泊までは20kmまではないにしても、10数kmはある。でも、先ほどのカムイワッカの滝とは違って舗装がしてあったので助かった。
 ここに到着すると、防波堤の外に青いビニールシートで囲った部分がある。そこに温泉がわいているらしい。ビニールシートの中には石枠で囲った四角の湯船があり、ここには先客1人が入っていた。脱衣所というものはなく、湯船の横の棚に脱いだ衣類をおくという至ってシンプルな造りだった。以前は、このビニールシートの囲いもなく、もちろん、男女の区別もなかったとのことだった。お湯に関しての論評をするほど、私は温泉好きではないので、感想は省略するが、海の中の温泉に浸かっていることを思うと何だか気分が高ぶってきたことだけは確かである。
 ここからの帰り道で、ヒカリゴケの看板を見付けて立ち寄ったが、光っているものを確認することはできず、これは空振りに終わった。
 羅臼の町に帰ってきたが、雨はほぼ上がったが、依然、何時降り出すか分からないような不安定な状態であった。こんな天気のため、早めに道の駅に行こうかと姫君の意向を尋ねると、「あんな道の駅に泊まるの?」と不満気であった。
 ここに泊まらないとすると、次の道の駅は根室か、戻って前夜のウトロということになる。根室までは距離があり過ぎるので、ここまで進むのは大変だ。ウトロまで戻るのはたいしたことはないが、問題は知床峠の霧だ。先ほどのような危ない目には遭いたくない。でも、そんなに長い間、ガスが立ち込めることはないだろうという希望的観測が入り混じって複雑な心境であった。
 出した結論は、『戻る』というものだった。
 そして、再び、知床峠へと向かった。心配した霧も、依然として濃いが、先ほどのような目の前が見えないというほどではないので助かった。
 ウトロの道の駅にやってきたとき、ここで連泊するより、今回はまだ訪れていない斜里の道の駅までいったほうが良いと考え直して、そこまで走ることになった。
知床半島相泊の野天風呂

胡散臭い知床5湖のガイド付き散策
 私たちが訪れた6月20日は、ヒグマの危険があるので一般の観光客は自然の道を歩くことはできないとのことだった。それで、私たち一般観光客が歩くことのできるのは、高架式の木道に限定されていた。
 でも、一般観光客であっても、ガイドの案内であれば一般の道を歩いて5湖を散策できるとのことだった。もちろん、ガイド料は有料で、観光客1人につき2000円とか3000円という高額だった。ただし、ガイド料については正確な金額を覚えていない。
 でも、考えてみたい。
 ガイドは、ヒグマ除けスプレーくらいは所持しているかもしれないが、もっと効果的なライフル銃など、有効な反撃手段を所持しているわけではないようだ。また、ヒグマと格闘できるような技の所有者でもなく、いわゆる、普通の人がガイドになっているらしい。
 ということは、突発的にヒグマと遭遇したら立ち向かうことはできないので、取れる行動は逃げるしかないという結論に達する。ガイドが、何人くらいを案内するかは分からないが、ヒグマに襲われてもガイドが引率する観光客を守ることはできないだろうことは少し考えれば分かる。
 このように考えを巡らせると、ガイドはいてもいなくても同じということになる。仮に、ヒグマに襲われたらガイドも観光客も、生死の危機にさらされることは間違いない。
 仮に、この区域(散策路)で観光客が単独で歩くのが危険であれば、ガイドが歩いても同じである。
 これがガイド付きだと安全ということになれば、それはこの区域でヒグマに襲われる可能性は極めて低いということに他ならない。
 これは観光地にありがちな詐欺的行為と言わざるを得ない。
知床5湖

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