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2017-06

北海道の花旅・その4 - 2012.08.18 Sat

礼文岳(れぶんたけ・490m)
 礼文島のほぼ中央部分に標高490mの礼文岳がある。前回、礼文島を訪れた際、存在は知っていたが、登ることを意識的に止め(中止し)た山で、今回は初めから登る予定であった。
 礼文島2日目の朝は、香深井の駐車公園で迎えた。ここは連泊したわけだが、前夜同様、ここに泊まったのは私たちだけだった。
 事前に入手したパンフレットでは、標高差は480m余、距離は片道4km。コースタイムは登りが2時間、降りが1時間30分という山で、手軽な山という印象だった。このため、ユックリと出発することにする。早出でもかまわないのだが、花の写真を撮るとなると、日が充分に登った後のほうが望ましいので、このように決めたわけだ。
 この駐車公園から登山口の内路バス停までは、車で5分かそこらの距離である。この登山口は未舗装の駐車場が設けられており、また、近くにはトイレもある。このため、この登山口でも泊まるのは可能であるが、駐車公園のほうが快適な環境ということもあって連泊したという経緯がある。
 この頃の北海道は寒かった。このため、登山時には珍しく長袖と半袖のティシャツを重ね着しての出発であった。姫君は、何時もの登山スタイルに加えてベストをシッカリと着こんでいた。
 このコースは、整備が行き届いた歩き易い道であるが、針葉樹林の見通しの悪い中を歩くので、歩く方の身になれば、あまり面白い道ではない。こんな道を30分ばかり歩いた所に標識が経っていた。それによると、この場所は、登山口から1km、頂上まで3kmという地点のようだった。要するに、4分の1、全行程の25%を歩いたことを表していた。
 このくらい歩くと身体は暖かくなってきていたので、長袖のTシャツを脱ぎ、半袖のTシャツ姿になる。姫君に「暑くはない?」と尋ねると、姫君は「暑くはない。このままでいい」とのことであり、まだ気温自体は低かったのかもしれない。
 これ以後も相変わらず面白くない道が続き、9時11分、2番目の標識の場所にやってきた。この標識も、最初のそれと同じ形式で登山口ならびに頂上までの距離を書き込む形式だったが、肝心の数字は綺麗に消えていて、これがどの辺りかは分からなかった。しかし、後になって時間などから類推すると、中間点だったように思われる。
 この中間点から少し歩くと、登山道脇にシロバナエンレイソウが咲いていたのに出合う。この花は初見ではない。昨日、桃岩展望台コースで見ている。だが、花びらが痛んでいたので、完全なものを見るのは、このときが初めてだった。実は、昨日、他の場所に咲くシロバナエンレイソウも見ている。だが、これは登山道から離れていたので、近寄る誘惑を振り払って撮影を諦めたという経緯があったので、『あのとき、無理をしなくて正解だった』と喜び、昨日の撮れなかった分を埋め合わせるように、花に近付いて丁寧に写した。
 9時46分、頂上まで1/4の地点にやってきた。この辺りから大きな樹木は影を潜めて、いわゆる灌木に変わってきて、これとともにツマトリソウやゴゼンタチバナ、キジムシロなど、花の種類も増えたが、これらはごくありふれた山野草で、変わった目ぼしいものには出合うことはなかった。
 10時17分、頂上に到着する。頂上といっても、周囲にはガスがかかって眺望は望めず、『あぁ、着いたか』と思っただけで、格別の感慨も湧かなかった。
 この礼文岳という山は、以前はもう1本、別の登山道があったが、現在は廃路になっていて、登山道は今回の内路からのものだけになっている。
 したがって、下山は往路を忠実に引き返すだけであった。そして、12時過ぎに登山口に帰り着いているが、帰着時間の記録はなく、正確な時刻は不詳である。
礼文岳頂上

オオバナノエンレイソウ
 こうして2年越しの懸案となっていた礼文岳に登り終えたが、花の収穫となるとシロバナエンレイソウだけでたいした収穫はなかった。なお、このシロバナエンレイソウというのは、上高地で見たそれに瓜二つだったので、そう思い込んでいたが、その後、この花はオオバナノエンレイソウだということが分かった。
オオバナノエンレイソウ

花旅の目玉・レブンアツモリソウ
 昼食後、本日のもう1つのメーンエベントであるレブンアツモリソウ群生地の見学に行く。場所は前回の礼文島訪問時に訪れているので分かっている。ちなみに、このときは既に公開日が過ぎていて願いは叶わず、高山植物園の鉢植えで我慢したという経緯がある。
 群生地へ行くと、乗用車は元より大型観光バスも駐車できる大きな駐車場があるので、ここへ車を停めて事務所らしき建物のほうへ歩いて行く。
 ジャンパーを着た係員のほか、背広の応援の職員も詰めている。てっきり有料だと思った駐車場も群生地への入場料も、観光地の施設にしては珍しく無料であった。ジャンパーの係員は礼文町役場の職員らしく、これらは総て町の予算で運営されているようだ。ちなみに、前日訪れたレブンウスユキソウの群生地や桃岩展望台にも職員が配置されていた。こうしたところをみると、この町の観光に対する意気込みというものがヒシヒシと伝わってくる。
 ここは斜面を登り上がって下り降りるという木道の周回コースが造られており、見学者は木道に沿って回り、そこに咲いているレブンアツモリソウを見て回るという方式である。
 ここを訪れるのは個人見物人もあるが、数の上では圧倒的に観光バスでやってくる見物人が多い。このときも相次いで3台ほどの観光バスが到着、ここからゾロゾロと多くの人が降りてくるので、直ぐに木道は混雑し始め、とても三脚を立てて写真を撮っているわけにはいかず、これではどうなることか心配したが、しばらくするとこれは杞憂だったことが分かる。だいたい観光バスの客は、自分がレブンアツモリソウを見たいという意思があるわけではなく、旅行会社の決めたコースだから立ち寄っただけで、ゾロゾロと前の人に付いて周れば、それで終わりという具合だから、少しの時間を我慢して待てば、撮影するのに支障はなくなるのである。
 ここにはレブンアツモリソウに混じってギンランも咲いていた。以前、報告した通り、今年はギンランイヤーとでもいうだろうか。自生するギンランを3ヶ所で見ることができた。このときは何れも1ヶ所に1輪づつ、ポツンと咲いていただけであったが、ここのギンランは10個や20個ではきかない数のものが見られた。このことを係員との立ち話で出ると、ここに咲いているのはギンランでなくクゲヌマランだと教えてくれた。ちなみに、両者の違いは、ギンランには距というスミレの尻尾の墨壺のようなものがあるが、クゲヌマランにはこの距がないという違いだとのことだった。
 こうして、ここでは充分な収穫が得られた。だが、もう1仕事が残っていた。前回、礼文町長のブログ(小野町長の花の小部屋)に載っていたホテイアツモリソウの所在を訊き出し、この花を撮影することである。
 こんな貴重な花が咲いていたとしても、行きずりの旅行者にはおそらく教えてはくれないだろうことは容易に推定が付く。余ほど、上手く持ちかけないことには失敗に終わる公算が大なので緊張して係員に話を切り出す。すると、心配したのがバカだったと思えるほどアッサリと咲いている場所を教えてくれた。名古屋では、こんなことは絶対に無理だが、ここは大らかな北の大地、住む人たちの心も広いようだ。
 この場所に行くが、口頭の説明だけではその場所に辿り着くのは容易ではない。仕方がないので、最寄りの家を訪れる。そして場所をお教えいただきたいと切りだすと、こちらが具体的なことを切り出す前に、「アツモリソウの所ですね」と先回りして私の要件を先取りして具体的に教えてくれる。今年は3株が咲いただけだったそうだが、その花は言われた所に咲いていた。
レブンアツモリソウ

● COMMENT ●

北海道旅行のブログ拝見しました。

 masuisk さん、こんばんは。
 大兄の北海道旅行記を今年の分は完読しました。大半は私たちと重なっているが、私たちが行かなかった所もあり、今後の参考として興味深く拝読しました。
 また、大兄のブログを通じて、色いろと学びたいと思っております。
 それでは、よろしくお願いいたします。

礼文岳も登頂されおめでとうございます。
ガスで見晴らしはよくなかったとのことですが、レブンアツモリソウ等も見てまわることができてよかったではありませんか。
私はなかなか北海道まで行けませんので、三太夫さんたちの長期滞在がうらやましいです。

モタさん、こんばんは。
 前回は、百名山が主眼だったので、体力温存でこれら以外ではアポイ岳を登っただけだったので、あとから礼文岳も登っておけばよかったと思ったもので、今回は初めから登るつもりでいました。
 私は、百名山を志すなど、思ってもいなかったので、北海道などへくることは思ってもいませんでした。でも、きてみれば今は道の駅という便利な施設もあるので何とかなりました。私たちのようなスタイルの人の中には、軽自動車で夫婦で寝泊まりという人も見掛けました。


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