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2017-11

藤原岳(ふじわらだけ・1144m) - 2012.04.29 Sun

藤原岳は花がいっぱい
 昨4月28日は土曜日で、春の大型連休の初日だとテレビが伝えていた。
 少し前ならゴールデンウィークは絶好の遠征山行きとなるので、カレンダーと睨めっこしてアルプス行きの計画を練り、今頃は登山口を出発していただろう。しかし、体力の衰えは如何ともし難く、冬山装備を担ぐ負担に耐えられなくなってから、この時期の遠征は自重している。今年も、この時期に遠征登山をすることは頭の片隅にもなかった。
 そこで、昨日、鈴鹿の藤原岳に花を探しに行くことにする。
 8時過ぎに家を出て、一路、鈴鹿に向かって車を走らせる。連休初日とはいえ、混むのは高速道路のことで、私の何時も走る道は何時も通りの状態だった。
 1時間30分くらいで、藤原岳登山口の大貝戸の駐車場に到着するが、車を停めるスペースは残っていなかった。でも、これは織り込み済みのことで、当初の予定どおりJA西藤原の駐車場へ回る。すると、何時もは自由に停めることのできる駐車場にはロープが張り巡らされていて、『無段駐車禁止』の張り紙までしてあった。これでは停めることはできず、隣の観光駐車場へ車を停めることになる。ちなみに、ここの駐車料金は300円だった。
 ここで身支度を整えて、10時少し前に出発する。
 大貝戸の駐車場に車を停めることができれば、大貝戸(表)登山道を登る予定だったが、ここと聖宝寺登山道の中間地点まで来たからには、聖宝寺登山道から登ってみようと刹那的に決めた。
 これを姫君に伝えると、「あそこは通行禁止になっているんじゃぁない?」と難色を示す。「きょうは連休初日で、工事をやっていないから大丈夫だよ」と説得する。なお、この登山ルートが通行禁止になっているのは、聖宝寺の横を流れる鳴谷の改修工事が来年の3月までの予定で行われているためだ。
 駐車場から聖宝寺へ向かって歩いていくと、道端の小さい花が群れるように咲いていた。何かと思って顔を近付けると、その花の正体はカキドオシであった。カキドオシは、昨年、伊吹山で見付けて写真に撮ったのが最初の出合いである。このときは珍しい花だと思っていたが、こうして道端に群れ咲いているのをみると、これは嫌われ者の雑草だということを知ることになった。
 聖宝寺へ通じる参詣道の石段を登っていると、夫婦者の登山者が降りてくるのに出会う。どうしたのかを尋ねると、「通行止めの看板が出ているので帰ってきた」とのことだった。これを聞いた姫君は、それ見たことかと鬼の首を取ったように文句が出始める。
 聖宝寺の裏手に出ると、今度の工事の概要が分かってくる。鳴谷の改修工事だと思っていたが、それより大規模な工事だった。この谷の両側を幅広く斜面が崩れ落ちないように広い範囲にコンクリートを打っていた。この規模なら通行止めも止む得ない処置だと思う。
 この工事中の個所を避けて登り上がっていくと、何時しか登山道と合流していた。「これでよし」と安堵して、ここから先は歩き慣れた登山道を歩くことになった。
 2合目の手前で、花を開いたニリンソウが目に付いた。今年、初めて見るニリンソウなので、ザックを降ろして撮影を開始する。
 ニリンソウが咲いているということは、イチリンソウが咲いている可能性が無きにしも非ずだと思い、是非、見てみたいものだと新たな希望に胸を膨らませる。
 こんな希望が頭の中に渦巻いているさなか、谷に入る手前の谷側の斜面に白い花を見付けた。イチリンソウほどの大きさには見えなかったが、ニリンソウにしては大きくて立派だった。『もしかして、イチリンソウか?』と思うと居ても立ってもおられず、ザックを降ろしてカメラ取り出す。
 でも、花の咲いている場所が悪い。登山道の下で、そこは急斜面になっているうえに足場も悪い。下に降りて撮ることはできない。仕方がないので、登山道に腹這いになって上半身を谷側へ乗り出すような形になり、左手に立木を握って支えとして、カメラを持った右手をいっぱいに伸ばして花に近付け、何枚もシャッターを押した。撮影を終えて、立ち上がろうとするが、身体のバランスが崩れていて起き上ろうにも起き上がれず、姫の助けを借りて何とか起き上がることができた。この花の正体を知りたかったが、帰ってから花を拡大してみると、残念ながらニリンソウだった。ニリンソウなら、あんな危険を冒してまで撮ることはなかったと思ったのはいうまでもない。
 6合目にやってきた。ここで小休止を採るが、姫君が「ヒルに食われたようよ」という。「君、タイツを履いているから食われることないじゃぁない?」と反問すると、「タイツの下側よ」と靴下を少し下げてみせる。そこには、ヒル特有の傷が2ヶ所に付いていた。鈴鹿はもうヒルの季節に入っていることを現実として示されたように感じた。
 昨年、この先でヤマブキソウを見付けているので、2匹目のドジョウを狙い、注意深く辺りに視線を走らせて歩くが、結果は実らなかった。
 6合目から8合目にかけては、歩き難い個所だが、本日は一段とキツかった。足は鉄の靴を履いているかと思うほど重く、膝も1歩歩くたびに軋み音を発する感じで痛みというほどではないが違和感を強く感じる。加えて、呼吸も荒くなり、動機も激しくなってきた。これまで心肺機能には自信があったが、これすらも衰え、最初の登山の大台ヶ原山のときに返ってしまったような感じだ。
 なんとか、8合目まで辿り着くと、ここには10数人の大グループが休憩しているし、登山道は登る人、降る人で賑わっている。これまでここに来るまでに、下山者1人と行き違っただけで静かすぎる山歩きだったのが、一変してしまった。
 この先、所々にフクジュソウの残滓とでもいうべき花が見られ、その他にもニリンソウはいうに及ばず、キクザキイチゲ、ミノコバイモ、トウゴクサバノオなどなどと花がいっぱいに出てきた。
 特に、トウゴクサバノオは、昨年、1度はお目にかかりたいものと思い、ネット情報を集めて探しにいったものだが、何もそんな苦労をする必要はなかった。その開花時期に藤原岳に来れば、何の苦労を味わうことなく対面が叶ったことを知ると徒労感に襲われた。
 9合目を過ぎて岩のゴロゴロした急登に差し掛かると、もういけない。足が上がらないのだ。私と同年輩と思われる人たちも足取りも軽やかに上から降ってくる。こんな人たちを見ていると、『翻って自分は……』と、なんだか情けなくなってくる。
 それでも、14時頃、10合目の避難小屋に到着する。
 出発が10時頃だったので、登りだけで4時間以上がかかった勘定になり、余りの遅さに忸怩たる思いに苛まれた。
 遅がけの食事を済ませ、暫く周辺の花探しをしたのち、15時に藤原山荘を発ち、大貝戸道を降る。
 そして、2時間をかけて降り、17時頃、大貝戸登山口に帰り着いたが、とにかく疲れた1日だった。

藤原岳

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