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2017-10

北海道旅行・その4 - 2012.03.10 Sat

流氷
 阪急交通社企画の『冬の決定版 北海道4日間』の目玉は、何と言ってもオホーツク海を埋める流氷の海を流氷砕氷船『おーろら』に乗っての観光のようだ。
 私は、流氷は接岸すると、そのまま春まで居続けるものと思っていた。しかし、バスガイド嬢、奈津ちゃんの説明によるとそうでもないことが分かった。流氷は、風によって常に移動し、定まった所にあるわけではないらしい。夜、寝るときに海岸端までぎっしりと押し寄せていたものが、翌朝、目覚めてみれば岸辺は海水面が顔を出し、流氷は遠く沖合まで移動しているということがあるとのことだ。彼女が網走出身と聞いてみれば、このことは真実味を帯びてきて、私の思い込みは間違っていたことを悟らざるを得なかった。
 奈津ちゃんは、さらに言葉を繋いて、「明日は大丈夫でしょうか? 流氷はきているでしょうか?」と追い打ちをかけてきた。3月4日、硫黄山から知床半島のウトロへ向かうバスの中でのことだ。これはバスガイド特有のジョークだと思いつつも、最悪の可能性も考えて、その光景を思い描いて案じていた。
 それまでずっとバスの左手に見えていた斜里岳がバスの後方へと位置を変えてきたと思っていると、バスは既に知床半島に入ったようだった。そして左手には写真で見たことがある流氷に覆われた海、オホーツク海が見えてきた。先ほどまでの『もしかして……』は杞憂に終わった。
 それから先は、道路は海岸端に付いているので、バスの左手は水平線のかなたまで流氷のびっしりと詰まった白一色の海面を見飽きるほど見ながら進むことになった。
 ウトロの手前の『オシンコシンの滝』で、この滝見物のためバスが停まった時間を利用して、滝見物の先に道路を横切って流氷の写真を撮りにいった。
 バスの中からは大まかにいって白一色で細かいことは分からなかったが、流氷というものは平らな大小さまざまな形をした氷の集合体――といっても数えることはできない数だが――だということが分かる。氷と氷が重なっていることもあるが、多くは個々が海に浮かんでいる。それらの間からは海水が顔を出していることもあるが、中にはそこにも薄氷が張って氷どうしを繋いでいることもあるなど、新しい発見もあった。
 翌5日、ウトロから網走へ向かう。その網走には私たちが乗る流氷砕氷船『おーろら』が待っている。
 網走港へ近付き、海が見えてくると何だか違和感を覚えてきた。今朝ほどの知床の海岸には昨日と同様に流氷がびっしりとへばりつくようにあったが、ここの海岸端は大きく黒い海面が顔を覗かせているのだ。流氷は、遠く彼方に白い線を引いたように見える所がそれらしい。「一夜にして云々……」が本当だということを実感したが、このとき、奈津ちゃんは「良かったですね。流氷は来ていますよ」と落ち着いたものだった。もう既に「おーろら」との連絡は付いていたのだろう。
 なお、知床の海岸線はびっしりの流氷だったのは、知床半島が北のほうから流れてくる流氷を受け止める腕の役目を果たしているため、ここの海岸線はいつもこのようになっているとのことだ。このため、ウトロからは冬のうちは船が出せないのだという。
 『おーろら』は、網走の港を出てから5分か、10分くらいで流氷の中へ入っていった。この砕氷船は、氷の上に乗り上げて船の重みで氷を割って進む形式だが、この日の氷の密度はどちらかというと疎であったのだろう、氷と衝突するというより、氷を押し広げて進むという場合が多く、大きく揺れることもなく、この面、想像していたものとは違っていた。
 この日は外に出れば冷たい風にさらされた頬などは痛いくらいであったが、空はうららかに晴れていて、また風もたいしたことなく波も穏やかで、静かなクルージングを楽しむことができた。こうして1時間ばかりの船上からの流氷の観察は終わった。

知床半島から見た流氷(3月4日)

網走沖合の流氷(3月5日)

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