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2016-03

伊吹山(いぶきやま・1377m)―― 途中撤退 ―― - 2016.03.30 Wed

天候悪く、花は開かず
 毎年、春になると花を追っかけて伊吹山へ1度や、2度は訪れている。
 今年は暖かい冬だったこともあって、花の開花は1週間か、10日は例年より早いというのが通り相場である。
 こんなこともあって伊吹山行きのタイミングを計っていたが、3月28日に行くことにする。これは、週初めから寒波が去って暖かくなるという天気予報と私の病院行きの予約が29日であるということを勘案しての決定であった。
 朝、起きてみると予報とは裏腹に天気はあまり良いとはいえない。しかし、時間が経つにつれて予報どおりになるだろうと楽観、予定どおりに伊吹行きを決行することにする。
 8時30分過ぎ、自宅を出発する。
 帰りが遅くなると姫君が心配するので、時間の節約のためになけなしの金をはたいて高速道路(一宮~関ヶ原)を使用したので、登山口のある米原市上野集落に着いたのは10時前であった。
 早速、何時も駐車する集落内の個人が内々に営む駐車場に行くが、生憎、留守のようであった。黙って車を停めておくこともはばかれるので、ここへ駐車することは諦めて登山口の三ノ宮神社に向けて車を移動させる。
 この神社の前にも駐車場はあるが、ここは一日1000円と高いため、これまでに1度も停めたことはない。しかし、近年、伊吹山で営業していたスキー場が廃業、駐車場需要が極端に減ったことにより、値下げしたような記憶だったので行ってみたという次第である。すると、ここも何時も停めている駐車場と同じ500円で営業していた。
 何処から見ていたのか、ここに車を停めるか停めないうちに駐車場前の商店から老女が出てきて駐車料金を請求する。この際の会話では、老女宅(商店)でも駐車場の営業を行っているので自分の駐車場に停めて欲しいようなことを言っていた。私が車を停めた集落の経営する駐車場との違いを尋ねたところ、老女の駐車場に停めると何か物品をくれるとのことだった。だが、物をもらうつもりもないし、車を移動させるのも面倒でもあり、「次に停めさせてもらう」と丁重に断り、500円を支払う。すると、彼女は、礼も言わず、領収書もくれず、そのまま自分の店へと帰っていった。さて、私の支払った500円の落ち着き先は何処だっただろうか。
 老女が去り、早速、身支度に取り掛かる。とはいえ、着衣は運転してきたまま、すなわち、ジーパンに薄手のスポーツシャツの上に、車に積みっぱなしになっているウィンドブレーカーを羽織っただけである。迷ったのは履物である。何時も通りの長靴にするか、登山靴に履き替えるかをである。結果は、長靴を選択、何時も通りのスタイルとなった。
伊吹地形図
 9時55分、三之宮神社横の登山口を歩き始める。
 登山口から1合目の伊吹高原荘までの距離は900m、この間の標高差200mである。ということは平均斜度が22%となり、結構な勾配である。ちなみに、これと並行するように設けられた林道は、この間、距離2720mと3倍余の長さを採っていて、平均斜度を7%強と緩やかに作られている。
 このような条件の区間であるが、歩き始めで体力的に余裕があるためか、全区間が樹林の中ということに原因があるかは審らかでないが、息が上がることもなく、順調に歩くことができ、10時22分、1合目標識を通過している。
 なお、ここの標識は新しいものに付け変えられている。このときは、ここだけかと思ったが、その後も合目、合目にこれと同じ形式標識が取り付けてあった。それは、アルミニュウムの板に、合目の名称、標高、登山口からの距離、頂上までの距離の4つの項目が機械で彫り込んだ立派なものであった。ちなみに、この報告書に使用した標高、距離などは、この標識に基づくものである。
 ここ1合目から上、5合目辺りまでは、旧スキー場がゲレンデとして使用していた所を歩くような登山道が作られているので、樹木のない広々とした極めて見晴らしの良いコースである。
 だが、1合目から2合目に掛けては、ゲレンデを直登するため、傾斜がこれまでに増して急であるので、私は元気なころから、この区間は苦手であった。加えて、近年は足の筋肉の伸び縮みさせる機能に異常が生じてからは、苦手だけでは済まなくなり、苦痛を感じさせる。
 こんな事情もあって、1合目便所前でウィンドブレーカーを脱いで気合を入れ直して、この急登に備える。
 薄着になっていると、中年女性登山者がやってきた。彼女が便所へ入ったのと入れ替わるように、私が出発する。
 少し登ると、何時もの道とは異なり、左手へと入る新しい道が作られていた。この道は、古い道がとにかく真っすぐに登り上がるのとは異なり、僅かではあるがジグザグの道になっていた。普通の人が歩くには、あまり変化を感じさせないかもしれないが、足の弱った私にはこのジグザグは大いに助かった。それは、足の痛みがまったく起こらなかったことだ。
 この新しい道は、スキー場の閉鎖と共に店じまいした『みはらし屋』の手前で終わり、旧登山道に合流する。ちなみに、このときには分からなかったが、復路で新しい道はスキー場の廃止で撤去されたリフトの真下に設けられたことが判明した。
 道が合流した辺りで、先ほどの女性が追い付いてきた。訊くと、知多からやってきたとのことで、本日は花狙いだということが分かった。同好の士となればと、近くのヒロハアマナの群生地を案内したが、曇り空と強くはないが冷たい風のためか、開いた花は1つもなかった。また、彼女はミスミソウを、是非、見てみたいとも言うので、2合目と3合目の中間にある小さな群生地も案内したが、これまた、綺麗に開いた花はなかった。
 彼女とは3合目まで一緒に歩いたが、彼女のほうが足の早いことは歴然としており、ここまでは私に合わせて歩いてくれたことは分かっているので、ここからは彼女が先行した。
2016_03_28 セツブンソウ_0026
 3合目に着いたときは、11時29分。1合目からの所要時間は1時間07分である。1合目からここ3合目までの距離は1500m、標高差は300mで、平均斜度は登山口から1合目までと大差ない20%である。
 登山口の登山案内看板によると、1合目までの所要時間は30分、1合目から3合目までは60分となっており、登山口からここまでは1時間30分ということになる。私の所要時間は1時間34分、概ね、コースタイムで歩いてきたことになる。最近の私としては、これは善戦したことになる。これは知らない人と歩いたため、迷惑をかけてはいけないので、精一杯、頑張った結果といえる。
 こうしてみると、足が痛いとはいっても歩けば歩けないことはないことを証明している。換言すれば、これまで足が痛いとか、老齢になったとか理屈を付けて努力を怠っていただけだといえる。要するに、自分自身に負けていたことが分かって反省することしきりであった。
 さて、ここが目当ての3合目だ。ここで花を探し出して写真撮影することを目的できているが、生憎の天気である。これでは花を見付けたとしても、これまでがそうであったように花は開いていないであろう。それなら、天気が回復するまで時間を潰したほうが賢明だと考えられる。
 そこで迷った末、天気が良くなるまで、行けるところまで行ってみることに決めて、前進を開始する。
 ここから4合目までは距離も短いし、高低差もあまりない。これを数字で表すと、距離700m、標高差80mである。これまでに比べると、ほぼ平坦な道を歩いているような感じである。
 以前、この登山道に沿うようにスキー場のリフトが敷設されていて、4合目にはリフトのターンテーブルが設けられていた。ある年の冬、その日はガスの濃い日だった。2合目と3合目の間でルートが分からなくなってしまい、リフトの下を辿ることにしたのはよいが、3合目までの急勾配には大苦戦したが、3合目から4合目になって、ようやく人心地がついたことがある。今となっては良き思い出で、ここを通るときには何時も思い出す。
 また、4合目の辺りで、クサボケが咲いていた年があった。初めて見る花に感動、翌年も咲いていると思い込んでやってきたものの、そんなにうまくはいかず、ガッカリしたこともあった。こんなことを思い出して歩いていると、直ぐに4合目に付いてしまった。ここにあったリフトのターンテーブルは綺麗に撤去されてしまっていた。そういえば、伊吹山へは、毎年、訪れてはいるが3合目止まりであり、4合目までやってきたのは何年振りかと思い出そうとするが、そんなことは無理な相談であった。
 4合目から5合目までも距離は500mと短く、また、高低差も60mに過ぎない。ただ、この間、大小の岩の間を縫うように歩かねばならず、決して良い道とはいえない。しかし、これさえ辛抱すれば、楽な道である。
 5号目には、11時51分に到着する。
 ここから9合目までは一直線であり、天気が良ければ一望できる。しかし、本日は雲に加えてガスも下のほうまで降りてきていて、前方は6合目の小屋が辛うじて見えているという状態。その先は白一色、分厚いガスに閉じ込められていた。
 これから先へ進むことは止めようかとも思ったが、下へ戻ったとしても、3合目は従前と変わらないことは否定のしようがなく、今、戻っては早過ぎる。このため、もう少し先まで行ってみることにする。
 その前に腹も減ってきていたので、ここで少し腹へ詰め込んでおくことにして、用意してきたパンを食べる。この間、多少なりとも天候に回復傾向が窺えないかと、虫のよいことも考えたが、そんなに思うようにはことは運ばない。
 パンを食べ終えて、見えている6合目の小屋を目指して歩き始める。
 登山道がある伊吹山の西側には、これといった尾根とか、谷といったものはない。だだっ広い山腹が目の前一面に広がっている。地層が何でできているかは知らないが、水を通し易い構造になっているらしく、雨水は流れを作る前に地中に吸い込まれていくことによるものらしい。このため、ここから9合目までは起伏は殆どない広い斜面が広がっており、この中にジグザグに造られた登山道が9合目まで続き、天気が良ければ5合目からこの道の全容が把握できる。道そのものは直接には見えないとしても、これを登り降りする登山者の姿は捉えることはできるので、登山道の様子が把握できるというものだ。
 5号目を過ぎて暫くすると、目の前の岩に細かい水滴の跡があるのに気付いた。雨が降っているようでもないので、前に降ったものかと思っていると、そのうちに顔に何やら当たっていることが分かった。それが霧のような細かい水滴であることを知るには、それから暫く時間を要したが……。
 これ以上、大事になる懸念は少ないものの、芳しい傾向ではない。でも、この程度ではカッパを付けることもないので、6合目までは行くことにして歩き続ける。
 小屋の前までやってきた。ここで白い小さい花を見付けた。最初は、ミスミソウかと思ったが、顔を近付けるとそうではなかった。何と、セツブンソウであった。盛りは遠に過ぎてはいるが、春先、真っ先に咲くセツブンソウであることには間違いない。まだ、この花が咲いているようでは、他の花に期待することはできず、大いにテンションが下がってしまう。
 それでも、標識が見えている6合目までは行っておこうと思い、前進を続ける。
 12時18分、6合目にやってきた。
 ここの標識には、標高990m、登山口から4100m、頂上まで残り1900mと書いてあった。
 このとき、顔に当たる雨が、ハッキリと認識できるようになってきたし、気温もだいぶ下がり寒さを感じるようになったこともあって、本日はここまでとして戻ることにする。
 小屋の所まで戻って、この中で1合目の便所で脱いだウィンドブレーカーを再び着て気温の低下に備えることを思い立った。小屋の扉を開けると、もう1つの内扉があった。これを開けると、中は床が貼ってあった。これでは靴のままでは入ることはできないので、入口の土間で予定どおりに上着1枚を余分に着込む。当初は小屋の中で、もう少し腹に詰め込んでおくことを考えていたが、このような造りではこれもままならず、食事は後ですることにして、そのまま小屋を出て、下山を開始する。
 12時45分、3合目に帰ってくる。ここの四阿(あずまや)で、先ほど食べ損ねた昼食の残りを済ませたる。
 もう、これで帰るだけだが、折角、ここまで来たのだから、キバナノアマナを探してみる。しかし、葉っぱらしきものはあるが、花は何処にも見ることはかなわなかった。どうも、開花前のようだ。
 これが分かっては、もうなにもやることはなく、帰るだけだ。
 もう、ここからは何処へも立ち寄ることなく、往路をそのままに辿り、14時01分、三之宮神社横の登山口へ帰り着いた。
2016_03_28 伊吹山6合目_0030

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